高校に入ってから数学の得点が伸びない人、数学が苦手になった人の対策とコツです。
得点が伸びない原因には大きな特徴がいくつかありますが入学当初に、
「数学の授業進度が速い」と感じたということがあげられます。
これは何を意味しているかというと、重要なところが十分にできていないということです。

数学Ⅰはすべての単元の基本

高校の数学で満足のいく得点が出来ないと悩んでいるほとんどの高校生が、
数学Ⅰを十分理解できていない、
ということは近年のセンタ-試験でも問題は易化しているのに、
それほど得点率が上がらないことを見てもわかるでしょう。

高校の数学の単元はいくつもあります。

しかし、三角関数指数・対数関数などもそうですが、
ベクトル数列などでも使われる基本が数学Ⅰなのです。

大学入試の本試験、
本試験というのはセンター試験の後に受ける、
大学ごとで行われる2次試験のことですが、
その本試験での試験内容に、
「数学A、数学Ⅱ、数学Bからの出題」
と募集要項に書いている大学がありますよね。

でも、この要項はよく読んで下さいね。

数学Ⅰは必修科目として履修していることを前提にしてある。」

と書いていませんか?

そうなんです。
数学Ⅰは必修単位なので習っているのは当たり前」
としているのです。

高校数学で特におさえておきたいポイントは?

数学Ⅰの内容はほぼすべて上位で身につけておいた方が良いです。
どのくらいかというと、

数学Ⅰだけなら確実に9割以上取れる

というくらい。

特にできていないと思うのが2次関数です。

数学が割とできるあなたは違うでしょうが、
『平方完成』できない高校生がいるんです。

たぶん宿題に忙殺されて、
”自分が今やっているところがなんなのかわかっていない。”
状態で大事な時期を過ごしてしまったのでしょう。

数学が苦手なはずです。
というより苦手な原因が、
数学Ⅰの知識が足りていないということを自覚できていないのだと思います。

平方完成とは、

2次関数の一般形

 \( y=ax^2+bx+c\)

を、2次関数の標準形

 \( y=a(x-p)^2+q\)

に変形すること。

この変形は重要ですよ。

2次関数は一般形で使うより、
標準形で使う方が圧倒的に多いです

理由は標準形の方が図形的な意味がすぐにわかるからですね。

図形と言っても2次関数のグラフは放物線ですが、
頂点と軸がすぐにわかるのは標準形に表せてからです。

一般形のまま2次関数のグラフがイメージ出来るのはかなり慣れてからなので、
2次関数を見たら、無条件に平方完成することをお勧めします。

どの分野でも使います。

つまり、平方完成できないと、
どの分野もできない、ということになります。

2次関数の重要性

例えば、

図形と方程式

一般形で表された円の方程式を標準形に変形できません。

三角比、三角関数

置換タイプの変域問題が解けません。

指数・対数関数

変域問題が解けません。

ベクトル

大きさを含め最大最小問題が解けません。

数列

和の最大最小問題が解けません。

何か解ける分野ありますか?
それくらい2次関数は大切なんですよ。

平方完成が出来ていない人は、
できるようになるまで1日かけても無駄にはなりませんよ。

平方完成などの数学Ⅰが弱いこともそうですが、
問題演習を多くすれば数学の力がつくと思い込んでいる人もわりと多いです。

しかし、実際には違っています。
集団授業の塾で多量の問題演習、多量の宿題をやって数学の力着いてますか?

数学の問題を1つひとつ深く考えろという意味ではありませんが、
問題数をこなせばいいと思っているようではなかなか力は着いてきません。

⇒ 数学の成績は問題演習の数で決まるのか?

受験生なら時間を無駄にしないためにも知っておいた方が良いです。