中学1年の数学で解いていく方程式の基本的な解き方と問題の解説をします。
方程式とはなにか?必要な用語と名前から説明しますので何も知らなくて大丈夫です。
ここでは方程式の解が求まるまでの簡単計算練習をしておきましょう。
方程式が出てきたから難しくなるのではありません。楽になるのです。

方程式とは?

ここでは高校で使うややこしいことは説明しません。

方程式とは簡単に説明すると、

 \(\color{red}{文字を含んだ式で =(等号)で結ばれている式}\)

のことを方程式といいます。

例えば、\(2x=4\) これは文字 \(x\) を含む方程式です。

 = の左側を「左辺(さへん)」,
 = の右側を「右辺(うへん)」,といいます。

上の式では、\(2x\) が左辺,\(4\) が右辺です。

文字を変えても方程式は方程式ですから、文字は \(x\) だけとは限りませんよ。
 \(2a+4=8\) のような方程式もあります。

でも、2+4=6 これは方程式ではありません。
文字を含んでいないからです。
(ただの「等式」です。)

方程式を解くとは解を求めること

\(2x=6\) について \(x=3\) を入れる(「代入(だいにゅう)」といいます)と、
 \(2\times (3)=6\) となって、左辺と右辺が等しくなります。

この方程式の左辺と右辺を等しくする \(x\) の値のことを「方程式の解」と呼びます。

方程式の解を求めることを「方程式を解く」というのですが、しばらくはこの「方程式を解く」練習をしましょう。

 = が成り立つ \(x\) を求めれば良いだけなので答え(解)は、\(x=○\) という形になります。

解を答えるとき \(\color{red}{x}\) の係数は必ず1にします。
係数の1は省略しますので \(x=○\) と書くことになります。

後でわかりますが、\(2x=4\) という形では解になっていないということです。

方程式の解を求める基本問題と解説

中1で解く方程式は解が1つしかありません。
一次式の方程式なので、答えは1つです。

これは逆に言うと文章題などでわからないもの、求めたいものを文字でおくとき、1つしか文字が使えないということです。
しかし、心配しなくても二年生になれば使える文字は2つになりますし、応用すればいくつでもわからないものを文字で表せるようになります。

今は基本となる1次方程式が解けるようになっておきましょう。

問題1-(1)
次の方程式を解きなさい。
 \(x+7=3\) 

\(x+7=3\) を意味から考えると、7を足して3になる数は?
なので、\(x=-4\) とすぐに答えは出てきますが、
すべての方程式を意味を考えて解くと時間がかかってしようがないので、
機械的に \(\color{red}{x}\) を求める方法を覚えましょう。

 \(x+7=3\) で \(x=○\) にしたいので、左辺の+7がじゃまです。

これを消すために、\(x+7=3\) の両辺に-7を足します。
すると、
 \(x+7\color{red}{-7}=3\color{red}{-7}\) 
左辺の 7-7 の部分は0なので消えて、

 \(\color{red}{x=3-7}\)
 \(x=-4\) 

と解が求まります。   

さて、ここで、両辺に-7を足しても良いのか?
と思うかもしれないので、説明しておきます。

元々、\(x+7=3\) は左辺と右辺がつり合っている状態です。
そこに-7を両辺(左辺と右辺)に足しても、等しい関係は変わりません。
だから、良いのです。

ちょっと見方を変えてみましょう。

7を消す為に両辺に-7を足しましたが、結局左辺の+7は消えて0になるので、+7を右辺に移すことを考えます。

 \(x\color{red}{+7}=3\)
 \(\hspace{17pt} x=3\color{red}{-7}\) (上の赤い方程式)

このとき左辺の+7は、右辺に移ると、-7となっています。
このように、左辺にあるものを右辺に移すことを『移項(いこう)』と言います。
右辺から左辺へも『移項』と呼びます。

+の数値を移項すると、移行先では-になります。
-の数値を移項すると+になります。

それは、さっき処理した通りで、左辺の+7を消すために、両辺に-7を足しているのと同じことだからです。

 \(x+7=3\) で+7を右辺に移項すると

 \(x=3-7=-4\)(これが解です。)

問題1-(2)
次の方程式を解きなさい。
 \(-4x=28\) 

 \(-4x=28\) これは \(x\) の前の-4がじゃまです。
 
 \(x=○\) としたいので、両辺を-4で割ると、
 \(x=-7\) と解が求まるのですが、ちょっと待って下さい。

いきなり-の数で割ると、「符号の変化」と「数値の変化」の2つを暗算することになります。
2つの暗算を同時にするのはやめておきましょう。
これは項が左右で1つだから簡単だといって暗算する人は多いですが、
項が複数になったときに同じことをしてしまうので、
こういうところで油断すると後々の計算ミスの原因になります。

そこで、先ず \(-4x=28\) の左辺の-をなくしておくのです。
そのために、-1を両辺にかけます。
すると、
 \(4x=-28\)
となり、これなら両辺を4で割れば良いのでミスしにくいでしょう?

 \(\displaystyle \frac{4x}{4}=\frac{-28}{4}\\ \\
 x=-7\)
            
4で割るということは、\(\displaystyle \frac{1}{4}\) をかけるということなので

 \(\displaystyle 4x\times \frac{1}{4}=-28\times \frac{1}{4}\\ \\
   x=-7 \)
(割り算は逆数のかけ算)
でも同じです。
この係数の割り算はいずれ書かなくてもできるようになります。
 \(ax=b\) のときは \(\displaystyle x=\frac{b}{a}\)(\(a\)は0ではありません。)

問題1-(3)
次の方程式を解きなさい。
 \(\displaystyle -\frac{3}{5}x=6\) 

これはオキマリがあるんです。

方程式では、分数、小数を先ずなくす』という私のクチグセがあります。
方程式を処理するときは中学生高校生問わずにいっています。
『覚え太郎』にもありますよね。

⇒ 覚え太郎

これをやっても「数学が苦手」という場合だけ、数学をあきらめてください。
やっていないなら数学を苦手と思う必要はありません。

分母の5を消すために両辺を5倍します。
すると、左辺の分母は1になります。

 \(\displaystyle \begin{eqnarray}\color{red}{5}\times \left(-\frac{3}{5} x\right)&=&\color{red}{5}\times 6\\
-3x&=&30\\
3x&=&-30\\
x&=&-10\end{eqnarray}\)

これが解です。
分母をなくせばさっきの問題と同じですよね。

問題1-(4)
次の方程式を解きなさい。
 \(15-4x=-5\) 

方程式では解きたい文字(ここでは\(x\))の項だけを左辺に集めます
(右辺でもいいですがなれるまでは左辺に集めるようにしましょう。)
そのためには、左辺の15がじゃまですので移項しましょう。

 \(\begin{eqnarray}\color{red}{15}-4x&=&-5 (15と-4xは違う項なので計算できません)\\
-4x&=&-5\color{red}{-15} (左辺の15を右辺に移項しました)\\
-4x&=&-20\\
4x&=&20\\
x&=&5\end{eqnarray}\)

問題1-(5)
次の方程式を解きなさい。
 \(8x-56=x\) 

これも解きたい文字 \(x\) を含む項を左辺に集めます。 

 \(\begin{eqnarray} 8x-56&=&x\\
8x-x&=&56  ← \color{red}{x と -56 を移行しました}\\
7x&=&56\\
x&=&8   ← \color{red}{両辺を7で割った}
\end{eqnarray}\)

問題1-(6)
次の方程式を解きなさい。
 \(5x+6=4x+2\) 

全問と同じです。
\(x\) を含む項を左辺に、含まない項を右辺に集めます。

 \(\begin{eqnarray}
5x+6&=&4x+2\\
5x\color{red}{-4x}&=&2\color{red}{-6}  ← \color{red}{移行先では符号が反対になります}\\
x&=&-4
\end{eqnarray}\)

問題1-(7)
次の方程式を解きなさい。
 \(3x+6=5x-6\) 

これも同じです。

 \(\begin{eqnarray}
3x+6&=&5x-6\\
3x\color{red}{-5x}&=&-6\color{red}{-6}\\
-2x&=&-12\\
2x&=&12\\
x&=&6
\end{eqnarray}\)

慣れてくれば飛ばしてもいい行は出てきて一気に行けるようになりますが、
計算ミスはしたくないので、しばらくは書きましょう。

問題1-(8)
次の方程式を解きなさい。
 \(5x-12=6x-9\) 

全部同じに見えてきましたか?
数学を言語とみて、ちょっとしたコツをつかめば同じに見えるんですよ。

 \(\begin{eqnarray}
5x-12&=&6x-9\\
5x\color{red}{-6x}&=&-9\color{red}{+12}  ← 移項した。\\
-x&=&3\\
x&=&-3  ← 両辺に-1をかけた。
\end{eqnarray}\)

問題1-(9)
次の方程式を解きなさい。
 \(-6x+5=-8x+17\) 

必要ないくらい、同じに見えてきたでしょう?
一気に多くの問題を解くよりも、日を変えて繰り返した方が覚えやすいですよ。

 \(\begin{eqnarray}
-6x+5&=&-8x+17\\
-6x\color{red}{+8x}&=&17\color{red}{-5}\\
2x&=&12\\
x&=&6
\end{eqnarray}\)

ここまでが方程式を解くときの基本です。簡単でしょう?

  • 解きたい文字を左辺に集める。
  • 解きたい文字の係数を1にする。

これだけです。

次は、少し形が違うものを練習しましょう。

⇒ 1次方程式(中1)で展開を含む問題の解き方

作業は少し増えても変形さえすれば方針はすべて同じです。