強酸と強塩基溶液のpHの求め方計算問題練習

溶液のpHの求め方は水素イオン濃度か水酸化物イオン濃度から常用対数、という流れでした。
強酸と強塩基ではモル濃度が水素イオン濃度や水酸化物イオン濃度と見て良いので分かりやすいです。
計算問題の続きとして中和する前の溶液のpH計算の練習問題をもう少しやっておきましょう。

早速問題に取りかかります。

pHの定義や求め方にまだ不安がある場合や、
回りくどい計算はしたくない場合は、

⇒ pHの求め方(公式の利用と計算問題)とlogの確認

を参考にして下さい。

電離度については弱酸のpHを求めるときに説明しますが、
強酸や強塩基ではすべて電離して、
モル濃度そのものが水素イオン、水酸化物イオン濃度になるというのは理解しておいてください。

例題1

pH=2 の塩酸 50 mLの中には何gの塩化水素が溶けているか求めよ。
 \mathrm{H=1\,,\,Cl=35.5}

今までと逆です。
普通は水素イオン濃度があってpHを求めるのですが、
ここはpHから逆に濃度、そして物質量から質量になります。

 \mathrm{pH=2}
なので
 \mathrm{[H^+]}=10^{-2} (mol/L)
これは1000mLのときの水素イオンの物質量で、
塩化水素は1価なので塩化水素の物質量に等しいので、
この50mL中には
 10^{-2}\times \dfrac{50}{1000} (mol)
の塩化水素が溶けています。

よって、\mathrm{HCl=36.5}
 10^{-2} \times \dfrac{50}{1000}\times 36.5\fallingdotseq 0.018 (g)
もちろん塩化水素の質量を x とおいて 物質量の方程式
 \dfrac{x}{36.5}=10^{-2}\times \dfrac{50}{1000}
を解いても同じ結果です。

例題2

10 Lの水に 4.0 mg の水酸化ナトリウムを溶かすと、その溶液のphはいくらになるか求めよ。
 \mathrm{Na=23\,,\,O=16\,,\,H=1}

 \mathrm{NaOH=40}
なので 4.0 mgは 0.004gだから
 \dfrac{0.004}{40}=0.0001=10^{-4} (mol)

これが 10 Lに解けているからモル濃度は
 10^{-4}\div 10=10^{-5} (mol/L)
このとき、水酸化ナトリウムは1価なので
 \mathrm{[OH^-]=10^{-5}} (mol/l)

水素イオン濃度を出しても良いのですがpOHを出すとはやいのでした。
 \mathrm{pOH}=-\log_{10}10^{-5}=5
よって
 \mathrm{pH=14-pOH=14-5=9}

化学基礎のように対数無しで考えると
求めるpHを x とすると
 \mathrm{[H^+]}=10^{-x}=\dfrac{10^{-14}}{\mathrm{[OH^-]}}
だから
 10^{-x}=\dfrac{10^{-14}}{10^{-5}}=10^{-9}
なので
 \mathrm{pH=9}
でも良いですよ。

例題3

標準状態で 224 mLの純な塩化水素ガスを水に溶かして 1 Lの希塩酸とした。
この溶液のpHを求めよ。

標準状態で22.4Lの気体が 1 molです。

これを忘れると解けません。

22.4 L= 22400 mLなので
( 224 mL= 0.224 Lとしても良いですが単位を統一しましょう。)
 \dfrac{224}{22400}=\dfrac{1}{100}=10^{-2} (mol)
の塩化水素が溶けたことになります。

溶液は 1 Lなのでそのままが水素イオンのモル濃度で、
 \mathrm{[H^+]=10^{-2}} (mol/L)

よって
 \mathrm{pH}=-\log_{10}10^{-2}=2

例題4

0.5 mol/Lの塩酸 1 mLを、水で薄めて 500 mLの溶液をつくった。
この溶液のpHを求めよ。

水素イオン濃度が必要なのです。

0.5 mol/Lの塩酸 1 mL中には塩化水素が
 0.5\times \dfrac{1}{1000} (mol)
入っています。

塩化水素は1価なので水素イオンの数も同じです。

これが500mL中にあるので、1L中には
 \mathrm{[H^+]}=0.5\times \dfrac{1}{1000}\times \dfrac{1000}{500}\\ \\  =\dfrac{0.5}{500}=\dfrac{1}{1000}=10^{-3} (mol/L)
よって
 \mathrm{pH}=-\log_{10}10^{-3}=3

基本的な計算ですがこれくらいやっておけば、
強酸、強塩基の溶液単独のpHは求められるようになるでしょう。

後は弱酸のphの求める計算練習をして、
中和反応によって濃度が変わるときのpHですね。

⇒ pHの求め方(公式の利用と計算問題)とlogの確認

基本的な考え方は同じです。




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