混合物の分離 分留・再結晶・昇華法・抽出他

混合物の分離方法はいろいろとあります。固体と液体の分離をろ過でするように液体と液体を分離する分留や再結晶などの分離方法を説明します。基本用語の部類になりますので用語とどういったときに使う方法なのかを覚えましょう。

分留

2種類以上の液体の混合物から、
沸点の差(沸点の違い)を利用して、
2種類以上の各成分に分離する方法
です。


石油は沸点の違う炭化水素の混合物ですが、
分留することによってガソリンや灯油や軽油、重油と分けることが出来ます。
これも沸点の違いを利用しています。

30℃以下で石油ガス、
30℃~250℃でガソリンや灯油、
250℃~軽油や重油、
といった感じです。

空気も冷却し液体空気にすると、ゆっくり温度を上げることで沸点の低い窒素を多く含む気体が集められます。
このときは純な窒素とは言えませんが、集めた気体を再び冷却し分留を繰り返すことによって純度が増します。

再結晶

少量の不純物を含む固体物質の飽和溶液を、
冷却し結晶として物質を取り出す方法です。

溶解度が温度によって大きく変わる物質に有効な精製法となります。

つまり、
再結晶とは温度による溶解度の差を利用した精製法
ということです。


高温の水に不純物として食塩を含んだ硝酸カリウムを溶かし、
飽和させて(溶けなくなるまで溶かす)、
高温のままろ過して不純物を取り除き、
ろ液の温度を徐々に下げると硝酸カリウムの結晶が出来ます。

食塩の溶解度は温度にあまり関係がなく、
硝酸カリウムは温度が上がると溶解度も上がりますので、
硝酸カリウムだけが先に結晶として出てくるということです。

昇華法

固体が液体にならず直接気体になることを昇華といい、
(逆に気体が直接固体になることも昇華といいます。詳しくは「物質の変化」で説明します。)
固体の混合物から昇華性のある物質だけを分離する方法を昇華法といいます。

昇華性のある物質には、ヨウ素やナフタレンがあります。

昇華法でどのように結晶をつくるかというと、
不純物を含んだヨウ素をビーカーに入れ、
ビーカーの縁の部分に氷水を入れて冷やした状態の丸底フラスコのような容器でふたをするようなイメージでかぶせ、
ヨウ素を加熱し、気化したヨウ素を冷えた丸底フラスコの表面に昇華させる。
って感じです。

抽出

固体または液体の混合物に適当な溶媒(抽出する物質が溶けやすい溶媒)を加えて、
特定の成分だけを溶かし出す方法です。

もっと化学の勉強が進めば、有機物と無機物、水性と油性が少し分かってきます。

水には水性の(極性の大きい)物質が溶けやすく、
有機溶媒(エーテルやベンゼンなど)には極性の低い有機物などの溶けやすい物質が分かってきますので、
どちらかに極端に溶けやすい溶媒を選び抽出すると、
純度高く抽出できる事が分かってきます。

身近な例では、コーヒーはコーヒーの豆から抽出していますね。

クロマトグラフィー

物質の吸着力の違いを利用した分離・精製方法です。

 ペーパークロマトグラフィー 

ろ紙に対する吸着力の違いを利用したクロマトグラフィーのことです。

ろ紙の一部に混合物の溶液をつけて乾燥させ、
ろ紙の下部を展開液と呼ばれる液体につけ、
毛細管現象で展開液が上昇する際に混合物の成分が分離されていく、
という方法です。

展開液に溶解度が大きい物質ほど上の方まで移動します。

 薄層クロマトグラフィー 

ろ紙の変わりにガラス板にシリカゲルを薄く塗布した薄層プレートと呼ばれるものを利用したクロマトグラフィーを薄層クロマトグラフィーといいます。

 カラムクロマトグラフィー 

シリカゲルや吸着力のある物質をガラス管に詰め、
上部から液体(試料溶液)を流し、
溶媒を上部から徐々に流すことで、
混合物が帯状に吸着分離されることを利用したクロマトグラフィーをカラムクロマトグラフィーといいます。

教科書などで各分離・抽出方法は絵や写真で確認しておいて下さい。

分離・抽出については良く問題にされますので

⇒ 混合物の分離と精製 ろ過・蒸留の注意点

の記事も参考にして下さい。




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