物質の拡散、つまり粒子の拡散についてです。熱運動によって動く小さな原子分子の内容になります。
温度は普段生活で使っている温度(セルシウス温度)と化学で用いる温度(絶対温度)との違いを説明しておきます。
物質は自身にエネルギー持っており、またエネルギーを与えられることで熱運動します。液体や気体は割と自由に動けるので均一に拡散しようとします。ここでは「化学基礎」の範囲と言うことで温度の種類とともに基本用語の確認でもしておきましょう。
詳しくは「化学」で学びますので用語の確認しておいてください。
粒子の拡散
例えば、
赤褐色の臭素( \(Br_2\) )の入った集気ビンと、
酸素の入った集気ビンを仕切り版をはさんで縦に重ね、
仕切り版を抜いてしばらくすると、赤褐色の気体は全体に広がります。
これは臭素の分子が全体に広がったことを意味します。
赤褐色は少し薄くなりますが全体に広がっているが確認できます。
このように物質の構成粒子が自然に空間全体に広がることを拡散と言います。
空気も見えませんが、窒素や酸素が拡散してします。もちろん風などの影響で動くのですがもし風がなくても拡散は起こります。
もし拡散が起こらないとすれば、
酸素を探して呼吸しなくてはならなくなりますね。w
この現象は気体だけでなく液体やイオンでも起こります。
熱運動
気体や液体の拡散は物質を構成する粒子自身が不規則に動き続けることで起こります。
この動きは温度によって変わり、温度が高ければ高い程激しい運動になります。
この粒子の動き、運動を熱運動といいます。
詳しくは化学の拡散速度で説明します。
温度の種類
セルシウス温度(℃)℃というおなじみの温度表記をセルシウスという人が提唱したのでセルシウス温度といいます。
セ氏(摂氏)温度ともいます。
水の凝固点と沸点を百等分した温度が1℃とされています。
水の凝固点は0℃と沸点100℃だから何となく分かりますよね。
温度には上限はありません。
例えば太陽の表面温度は低いところ(黒点)で3000℃~もっとも激しく核融合しているところでは1500万℃とも言われます。
でも下限はあります。セルシウス温度で-273℃です。
これ以上低い温度はなくて、この温度を絶対零度と言います。
絶対零度(-273℃)を基準としてセルシウス温度と同じ変化の幅を持たせた温度を絶対温度と言います。
単位にはK(ケルビン)を使います。
例えば、
セルシウス温度で-273(℃)は、絶対温度で言うと0(K)となります。
0(℃)は \(273+0=273\)(K)
27(℃)は \(273+27=300\)(K)
つまり、絶対温度を \( T\) と表し、(慣習でTと表すのが普通です。)
セルシウス温度を \( t\) とすると
\( \color{red}{T=t+273}\)(K)
となります。
この「273」という数字は覚えていおかなければならない数字です。
化学の計算には絶対温度が使われるので、
セルシウス温度は絶対温度に変えてから計算することになりますから覚えておいてくださいね。
問題にはセルシウス温度が与えられているけど、
問題を解くときの計算には絶対温度で計算しなくてはならない場合が多い、
ということですよ。(セルシウス温度のままでもいい場合もあります。)
化学には、忘れちゃならない定数が結構ありますよ。w
もちろん覚えなければならない名前や用語もたくさん出てきます。
しかし、生物などよりは覚える用語は圧倒的に少ないです。
理論的な部分が大きな割合を占めるからですね。
だからといって難しく考えなくて良いです。
化学を勉強していく上で大切なのは、
身近で感じる、見る現象を科学的に説明することです。
しかし、その中でも基本的なことを取り上げたのが高校で勉強する化学です。
基本用語を覚えて見てください。
大まかには通用しますよ。
これから化学を勉強する人、勉強している人にとって
⇒ アボガドロ定数
これも特に重要な定数ですね。