普段の生活で金属という言葉は良く聞きますが、非金属という言葉はあまり使いませんよね。元素での分類をすると性質の違いによって分けることができます。元素の周期律による違いや単体の性質による違いを見てみましょう。金属が分かれば、それ以外は非金属、でも良いです。

金属元素

単体で光沢や伸びる性質(延性)があって、電気や熱をよく導く元素を金属元素といいます。全元素の8割以上がこの金属元素です。
周期表で言うと、
水素を除く1族から12族まではすべて金属元素で、
 13族からも第3周期から下、
 14族も第4周期から下、
 15族も第5周期から下、
 16族も第6周期から下、が金属元素です。
(教科書の表で確認して下さい。)

金属元素の性質と状態

熱と電気を伝えやすく価電子を放出して陽イオンになります。
水銀を除いて常温で固体です。
例えば、
 鉄( \( \mathrm {Fe}\) )、亜鉛( \(\mathrm {Zn}\) )、銅( \(\mathrm {Cu}\) )
は金属です。

非金属元素

金属以外の2割程度の元素のことを非金属元素といいます。
金属元素ではない(非ず)ということです。w
水素と元素の周期表の右上の部分にあり、すべて典型元素です。

非金属元素の性質と状態

一般には熱や電気は伝えにくく、
希ガス以外は陰イオンになり易い性質があります。
常温では固体か気体ですが、臭素は液体です。
例えば、
 空気中の窒素( \(\mathrm {N_2}\) )、酸素( \(\mathrm {O_2}\) )、水素( \( \mathrm {H_2}\) )
は非金属です。

ただし、水素原子は陽イオンになりますが非金属です。
単体の水素( \(\mathrm {H_2}\) )は電子を通さないので金属の性質を示しません。

また希ガスはイオンになりにくく非金属に分類されます。


イオンについては別に詳しく説明しますが、
陽イオン(+)になりやすい性質を陽性といいます。
金属性とも言いますね。
希ガスを除けば、一般に周期表の右上ほど陰性は強くなります。
陰イオン(-)になりやすい性質を陰性といいます。
非金属性ともいいます。
一般に周期表の左下になるほど陽性は強くなります。

元素は周期表において典型元素と遷移元素の2種類に縦の線で分けることができますが、
金属元素と非金属元素は階段状に分けられます。
この区別はややこしいので注意が必要です。

遷移元素はすべて金属元素ということはできますが、
アルカリ金属アルカリ土類金属のような典型元素でありながら金属元素でもあるものもあります。
ややこしいので典型元素と遷移元素、金属元素と非金属元素の分類方法があるということで上の性質はだいたいで良いので覚えておきましょう。

すべての元素を覚えた方が良いと言う人もいるようですが、
先ずは20番のカルシウム( \( \mathrm {Ca}\) )までの元素で十分だと思いますので、
今後出てくる度に各元素の性質なども追々覚えていければ良いですね。

余裕のある人はかまいませんが、あまり余裕のない人は周期表全部を覚えようとしないことです。笑
今は他の勉強に充てて下さい。

ここまでの原子の構造から復習しておく方が良いですよ。
⇒ 原子 構造と原子番号と質量数
参考にして下さい。
周期表は
⇒ 元素の周期律と周期表 周期と族の違い
からどうぞ。