物質を構成する最小のものはなにか、これ以上分けることは出来ないものは何か?19世紀までそれ以上に小さく分けることができないと考えられていた最小の粒子が原子です。原子の構造と種類の違いによって分けられる番号の原子番号と質量数について見てみましょう。
原子
物質の構成単位としてもっとも基本となる粒子を原子といいます。
原子を表す記号は元素記号が使われて、元素と同じだけの原子があることが確認されています。
原子の大きさは非常に小さくて、直径は約100億分の1mです。1000万分の1mmでもあります。
大きさの比べようがないくらい小さいということです。
もちろん目に見える大きさではありません。
原子の構造
すべての原子は、原子核とその周りを回っている電子とで成り立っています。
原子核は、原子の中心にあり正(+)の電気を帯びた陽子と電気を帯びていない中性子からできています。
原子核のまわりにある負(-)の電気を帯びた粒子を電子といます。
1つの原子の中では、陽子の数と電子の数は同じなので原子全体では電気的に中性になっています。
※
中性子の数は陽子の数とも電子の数とも関係はありません。
同じ元素でも中性子の数が異なる物(同位体:アイソトープ)もありますが別のところで説明します。
原子番号
原子は原子核の中の陽子の数で種類が分けられ、原子中の陽子の数を原子番号といいます。
例えば、
水素原子は陽子を1つだけ持っているので水素の原子番号は1です。
酸素原子は陽子を8つ持っているので酸素の原子番号は8です。
陽子と電子の数は同じなので水素原子は1個、酸素原子は8個の電子を持っています。
※
イオンで無い限り陽子の数と電子の数は同じです。
質量数
原子の質量は原子核の陽子と中性子の数の和で決まります。
「原子の質量」=「陽子の質量」+「中性子の質量」
電子も原子の一部なのに何故電子は関係ないのかと疑問に思うと思うのですが、(思わない?)
陽子と中性子の質量はほぼ同じですが、
電子の質量は陽子や中性子に比べ非常に小さいのです。だいたい2000分の1程度。
教科書やほとんどの参考書で1840分の1と書いてありますが、無視していい質量だと思っていて良いです。w
だから原子の質量は陽子と中性子の質量の和と考えて良いのです。
だって、水素の2000倍の陽子数を持つ原子なんて存在しないし、
あったとしても、電子一個は無視できるでしょう?
体重60kgの人が30g(30cc)の水を飲んで重くなったと思う?
寝てる間に数リットル汗をかくといわれていわれています。
朝起きたらものすごく体重軽くなってませんか?w
それこそ空を飛べるくらい。
だから原子の質量は「陽子の数+中性子の数」です。
原子番号と質量数の書き方
元素記号の左側に原子番号と質量数を書きます。
左下に「原子番号」、左上に「質量数」です。
例えば陽子数2、中性数2のヘリウム原子は質量数4となり
\( \large{_\color{red}{2}^\color{blue}{4} \mathrm {He}}\)
と表されます。
ところで、陽子の数と電子の数は同じだというのは分かったけど、
中性子の数はどうなんだろう?
と思った君は鋭いです。科学者になるといい。
中性子の数は原子番号などに沿ってはいません。
電子の数にも沿っていません。
つまり規則性がはっきりしていません。
同じ原子でも中性子の数が違うものもあるのです。
それを別のところ
で説明してあります。同位体も良く出題されます。