水素は中学生の頃から出てきている元素ですが製法と性質を確認しておきましょう。同じく非金属である希ガスについて電子配置と性質を見ておきます。水素は個別の性質を、希ガスはどの元素も性質が似ているのでまとめて覚えておきましょう。

水素の作り方(製法)

中学の理科でも出てきたと思いますが、水を電気分解すると水素が陰極に発生します。これは工業的な製法としても用いられます。

 \( \mathrm{2H^++2e^-\rightarrow H_2\uparrow }\)

(「\(\uparrow\)」は気体が発生したとき良く使います。)

他にも実験室レベルなら金属に酸を加えると水素が発生します。

 \( \mathrm{Zn+H_2SO_4\rightarrow ZnSO_4+H_2\uparrow}\)

工業的な製法として炭化水素と水蒸気をニッケル触媒を用いて反応させ生成物から水素を抜き取るという方法もあります。

 \(\mathrm{CH_4+H_2O \rightarrow CO+H_2\uparrow}\) (触媒:\(\mathrm{Ni}\))

水素の性質

・水素は水に溶けにくく、無色、無臭で最も軽い気体です。水上置換で捕集されます。
・空気中では淡青色の高温の炎を出して燃えます。ただし、水素と酸素の混合物を燃やすと爆発的に反応するので危険です。
・高温にすると酸化物から酸素を奪う還元性を示します。酸素と仲良しで酸化物をつくりやすいです。

水素化合物

硫化水素(\(\mathrm{H_2S}\))や塩化水素(\(\mathrm{HCl}\))のように他の原子と水素が結合した化合物を「水素化合物」といいます。
周期表の右(大きい族)の元素とつくる水素化合物の方が酸性が強くなります。
\(\mathrm{H_2S}\) は弱酸性で、\(\mathrm{HCl}\) は強酸性です。
水素化リン(ホスフィン)と呼ばれる \(\mathrm{PH_3}\) に至っては弱塩基性です。

希ガス

周期表の一番右、18族に属する元素、
 ヘリウム(\(\mathrm{He}\))
 ネオン(\(\mathrm{Ne}\))
 アルゴン(\(\mathrm{Ar}\))
 クリプトン(\(\mathrm{Kr}\))
 キセノン(\(\mathrm{Xe}\))
 ラドン(\(\mathrm{Rn}\))
希ガス(rare gas)といいます。貴ガス(noble gas)ともいいます。

希ガスの性質

希ガスは最外殻の電子が閉殻構造をとっているので非常に安定しています。
ヘリウムは2個ですが、それ以外の希ガスは最外殻電子を8個持っていているので安定です。
最外殻電子は2個、8個ですが価電子は0個ですので注意して下さい。
希ガスに関しては最外殻電子と価電子は違います。
原子自体が安定な電子配置をしているので化合物にはならず、空気中では原子1個からなる単原子分子として存在しています。
窒素や酸素に比べるとものすごくわずかにしか存在しないので貴ガスと呼ばれる、と覚えていて良いですよ。
ちなみに希ガスの中で大気中1番存在率が大きいのはアルゴンです。

希ガスの反応性は非常に低いですが、キセノンくらい原子半径が大きくなると反応することもあります。

性質は、常温で「無色・無臭」の「気体」で、「沸点・融点」は非常に低いです。
ヘリウムはすべての物質の中で最も低い沸点を持っています。

ヘリウムガスは軽く安全なので気球や風船を飛ばすための気体として使われますが、変声するからと遊びで吸い過ぎたら酸欠になりますよ。笑

希ガスの沸点は原子番号が大きいほど高くなります。
沸点:\(\mathrm{_2He} \,<\, \mathrm{_{10}Ne} \,<\, \mathrm{_{18}Ar} \,<\, \mathrm{_{36}Kr}\)

各族の中でも特殊な元素の説明になりますが、

⇒ 元素の周期律と周期表 周期と族の違い

周期率は復習しておいて下さいね。

周期律によって元素の性質は分けられるといっても良いくらいなんですから。