19世紀のロシアの科学者メンデレーエフは原子量の順番に元素を並べ周期表の形を作りました。そこには周期律と性質の似た元素が族性を持ってならんでいることが見て取れるもので新しい元素の推測も可能となっていたのです。

現在の周期表は改良され原子量の順ではなく、原子番号順に並んでいます。

元素の周期律

元素を原子番号の順に並べると化学的な性質が規則的に変わり、性質のよく似た元素が周期的に現れます。
これを元素の周期律といいます。

分かりやすく言うと月・火・水・木・金・土・日と変わる曜日みたいなものです。
曜日も性質は違いますけどね。w
日曜日の次は月曜日がきます。
このように周期的に化学的性質が変わるのです。

元素の周期表

元素の周期律をカレンダーのように表にしたものが元素の周期表です。

20番までの周期表を表すと次のようになります。

12345670
\(\mathrm{_1H}\)\(\mathrm{_2He}\)
\(\mathrm{_3Li}\)\(\mathrm{_4Be}\)\(\mathrm{_5B}\)\(\mathrm{_6C}\)\(\mathrm{_7N}\)\(\mathrm{_8O}\)\(\mathrm{_9F}\)\(\mathrm{_{10}Ne}\)
\(\mathrm{_{11}Na}\)\(\mathrm{_{12}Mg}\)\(\mathrm{_{13}Al}\)\(\mathrm{_{14}Si}\)\(\mathrm{_{15}P}\)\(\mathrm{_{16}S}\)\(\mathrm{_{17}Cl}\)\(\mathrm{_{18}Ar}\)
\(\mathrm{_{19}K}\)\(\mathrm{_{20}Ca}\)

(教科書の最初か最後にあると思うので見ておいてください)

周期表の縦の列をといい、1族から18族まであります。
(ここでは最外殻電子に合わせて8までに分類してありますので族とは一致しません。)
同じ族に属する(並ぶ)元素を同族元素といい、化学的性質の似た元素が並びます。

周期表の横の列(行)を周期といい、第1周期から第7周期まであります。

カレンダーでいうと、同じ曜日は同じ族となり、同じ周期は同じ週ということですね。

カレンダーって毎週月曜日から学校始まるでしょう?
その前日の日曜日は休みでサザエさんが始まる頃には「明日は学校か、だるいなあ」、って月曜病みたいな性質もあって毎週同じ様な感じじゃないですか。
それを元素の性質にあてはめたものが同族元素ということです。
カレンダーでは同族曜日とは言いません。周期的な曜日で同族を意味します。

周期の例としては、例えばテストの週はテスト勉強がたいへんですよね。
テスト週間とかいう場合もありますね。
「今月の第三週はテスト週間」みたいなものが第3周期と言うものです。
テスト週間だけどテスト内容は違うから性質が違う勉強をします。

同じように(?)同周期にあっても化学的性質は違います。
化学的性質が似たものが並ぶのは「族」のですよ。

族による元素の種類

族生の違いで呼び名があり、
1族元素(周期表の一番左に並ぶ元素)の水素を除いたものを「アルカリ金属」、
2族元素(左から2番目)のベリリウム、マグネシウムを除いたものを「アルカリ土類金属」、
17族元素(右から2番目)を「ハロゲン」、
18族元素(周期表の一番右に並ぶ元素)を「希ガス」、
と固有の名称で呼びます。

希ガスについてはこちら
⇒ 最外殻電子と価電子 希ガスの電子配置
でも少し書いてありますが、他の族についてもこれから詳しく学びますので呼び名くらいは覚えておきましょう。

1族の水素を除いているのは水素は金属ではないからです。

2族のうち、「ベリリウム」と「マグネシウム」をアルカリ土類金属としない理由は、
 炎色反応を示さない、
 常温の水と反応しない、
 水酸化物が水に溶けにくい難溶性を示す、
などの性質が他の2族と違うのでアルカリ土類金属からは外されているのです。
しかし、ベリリウムもマグネシウムも軽金属であることには違いないですよ。
ここみたいな細かいところをセンター試験や共通テストでは狙ってくるのでしょうか?笑

次は元素の分類を分けて性質を少しだけ細かく見てみましょう。

⇒ 典型元素と遷移元素の分類

そろそろ覚えにくい用語が出てきますので、
⇒ 原子の構造と原子番号と電子数および質量数
など、今までに出てきた化学用語は復習しておきましょう。