気体の体積や分圧を含めた圧力や密度を求める計算問題の練習です。
アボガドロの法則により物質量(モル)や質量における比例関係を考えることになります。
状態方程式を使うことを基本にしておけば良いですが、標準状態での計算が多いので覚えておくといい定数もあります。

標準状態での気体の体積

ここで考えるのは標準状態で気体であるものです。
水などは標準状態や常温でも固体や液体という状態もあり得ますが、
ここではすべての原子や分子が気体であると仮定できるものに限ります。

標準状態

標準状態については別のところで詳しく書いていますので確認しておいてください。

⇒ 気体定数とは?標準状態と理想気体の状態方程式

\(\color{red}{\fbox{ 標準状態 }}\)

 \(\,\color{red}{\mathrm{0℃\,,\,1.013\times 10^5\,Pa}}\,\)

を標準状態といいます。

気圧は\(\,1\,\)気圧を\(\,\mathrm{1\,atm}\,\)で計算すると楽なのですが、
\(\,\mathrm{Pa}\,\)を単位にすることになっているので教科書に合わせましょう。
(\(\,\mathrm{mmHg}\,\)が圧力の単位になる場合もあり有効数字も問題によって変わります。)

このとき、
 \(\,1\,\mathrm{mol}\,\)の気体の体積は\(\,\mathrm{22.4\,L}\,\)
となります。
これは気体の種類に関係がありません。
(アボガドロの法則)

⇒ アボガドロの法則 標準状態での気体の体積と物質量

また、
 \(1\,\mathrm{mol}\hspace{4pt}\)の原子や分子の個数は\(\,6.02\times 10^{23}\,\)個
なので、これらの比例および反比例計算になります。

忘れてました。
状態方程式を使うので気体定数\(\,R=8.31\times 10^3\,\)を使います。

気体の計算練習問題

気体の性質などは別のところでまとめているので、
ここでは気体の基本的な計算問題で練習をしていきましょう。

物質量から気体の体積を求める問題

 

問題1
酸素の\(\,\mathrm{0.25\,mol}\,\)は標準状態で何\(\,\mathrm{L}\,\)か求めよ。

迷いそうなら気体の状態方程式
 \(\,PV=nRT\,\)
に代入していけば求めることはできます。

 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
V&=&\frac{nRT}{P}\\
&=&\frac{0.25\times 8.31\times 10^3\times 273}{1.013\times 10^5}\\
&≠&\underline{ 5.6 }(\,L\,)
\end{eqnarray}\)

しかし、この計算をいつもしていたら時間がいくらあっても足りません。

標準状態では\(\,\mathrm{1\,mol}\,\)の気体の体積が\(\,\mathrm{22.4\,L}\,\)と分かっているので、
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
1:0.25&=&22.4:V\\
V&=&22.4\times 0.25\\
&=&\underline{ 5.6 }\,(\,\mathrm{L}\,)
\end{eqnarray}\)

とした方が楽です。

物質量\(\,n\,\)の関係式は7つの系統があるのですが、
そのうち、
 \(\hspace{4pt}\displaystyle \color{red}{n=\frac{w}{M}=\frac{dv}{M}=\frac{PV}{RT}}\)
(\(\,w\,\):質量、\(\,M\,\):分子量、\(\,d\,\):密度)
を利用できるなら、
 \(\displaystyle n=\frac{PV}{RT}\)
から
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
0.25&=&\frac{V}{22.4}\\
V&=&5.6\,(\,L\,)
\end{eqnarray}\)
としても良いです。

試験問題には答えだけで良い問題と、
途中の計算式を書かなければならない問題があります。

マーク式の問題や答えだけの問題では、
覚えている定数は使って答えを出した方が圧倒的に早いですが、
途中の計算式を書かなければならない問題では、
使って良い定数と使ってはいけない定数があります。

記述式の場合は、「問題にある数を使って」解かなければ採点者には通じません。 

ここで使った標準状態における\(\,\mathrm{22.4\,(\,L/mol}\,)\,\)という定数は、
\(\,\displaystyle \frac{P}{RT}\,\)の値としては唯一問題に無くても使って良い定数です。

つまり、
 標準状態では\(\,\mathrm{1\,mol}\,\)の気体は\(\,\mathrm{22.4\,L}\,\)
であり、
 物質量と体積は比例する。
という関係を使えば良いのです。

比例計算に慣れたらこの問題は
 \(\hspace{10pt}\displaystyle 22.4\times \frac{0.25}{1}=5.6\,\mathrm{(\,L\,)}\)
で良いですよ。

気体の圧力を求める問題

 

問題2
\(\,\mathrm{0\,℃}\,\)において\(\,\mathrm{0.1\,mol}\,\)の酸素を\(\,\mathrm{10\,L}\,\)の容器につめた。
この気体の圧力はいくらか求めよ。
\(\,1\,\)気圧を\(\,\mathrm{1.01\times 10^5Pa}\,\)、気体定数を\(\,R=8.31\times 10^3\,\)とする。
以前のように\(\,1\,\)気圧を\(\,\mathrm{1\,atm}\,\)で計算できれば楽なのですが、
ここでは\(\,1\,\)気圧は\(\,\mathrm{1.01\times 10^5\,Pa}\,\)です。

\(\,\mathrm{0\,℃}\,\)ではありますが圧力が分かっていませんので標準状態ではありません。
しかし、\(\,\mathrm{0\,℃}\,\)において、
 \(\,\mathrm{1\,mol}\,\)の気体が\(\,\mathrm{22.4\,L}\,\)で\(\,1\,\)気圧
ということには変わりありません。

状態方程式を使うと
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle P\times 10&=&0.1\times 8.31\times 10^3\times 273\\
P&≒&\underline{ 2.3\times 10^4 }\,\mathrm{Pa}
\end{eqnarray}\)

これは機械的に使えるので便利ですよね。

別の考え方をしてみます。

物質量と圧力は比例します。
 \(\hspace{10pt}1.0\,\mathrm{mol}\,\)の圧力は\(\,\mathrm{22.4\,L}\,\)のとき\(\,1.0\,\)気圧
なので
 \(\hspace{10pt}0.1\,\mathrm{mol}\,\)の圧力は\(\,\mathrm{22.4\,L}\,\)のとき\(\,0.1\,\)気圧

同じ物質量(モル)のとき、
 圧力と体積は反比例する。
(体積を小さくすると圧力は大きくなる)

だから\(\,\mathrm{10\,L}\,\)の場合は
 \(\hspace{10pt}\displaystyle 0.1\times 1.01\times 10^5\times \frac{22.4}{10}\\
≒\underline{ 2.3\times 10^4 }\,\mathrm{Pa}\)

反比例の計算ができると少しは早くなりますね。

ところで、 
この問題では状態方程式で物質量気体定数温度は一定なので、
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle PV&=&\color{red}{nRT}\\
&=&定数
\end{eqnarray}\)

体積を変えたとすると応じて体積も変わりますが積は一定です。

⇒ ボイルの法則 気体の体積と圧力の関係
(ボイルの法則)

\(\,V=22.4\,\)のとき\(\,P=1.01\times 10^5\,\)なので、
 \(\begin{eqnarray}
P\times 10&=&1.01\times 10^5\times 22.4\\
P&≒&2.3\times \color{blue}{10^5}
\end{eqnarray}\)
とすると間違いです

ボイルの法則は成り立ちますが、
 物質量は\(\,0.1\,\mathrm{mol}\,\)なので
\(\,V=22.4\,\)のとき\(\,\color{red}{P=1.01\times 10^4}\,\)で、
 \(\begin{eqnarray}
P\times 10&=&1.01\times 10^4\times 22.4\\
P&≒&2.3\times 10^4
\end{eqnarray}\)
としなければなりません。

物質量に対する\(\,\mathrm{22.4\,L}\,\)の圧力を間違えないようにしましょう。

\(\,RT\,\)は一定なので
 \(\hspace{10pt}\displaystyle \frac{PV}{n}=\frac{P’V’}{n’}\)
を利用するなら、
 \(\begin{eqnarray}
\frac{1.01\times 10^5\times 22.4}{1.0}&=&\frac{P’\times 10}{0.1}\\
P’&≒&2.3\times 10^4
\end{eqnarray}\)
とするのは間違いではありません。

質量から気体の体積を求める問題

 

問題3
\(\,\mathrm{3.2\,g}\,\)の二酸化硫黄がある。
標準状態で占める体積は何\(\,\mathrm{L}\,\)か求めよ。
 \(\mathrm{S=32\,,\,O=16}\)

標準状態では\(\,\mathrm{1\,mol}\,\)の気体は\(\,\mathrm{22.4\,L}\,\)なので比例計算で終わります。

二酸化硫黄\(\,\mathrm{SO_2=64}\,\)なので
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
64:22.4&=&3.2:V\\
64\,V&=&22.4\times 3.2\\
V&=&\frac{22.4\times 3.2}{64}\\
&=&\underline{ 1.12 }\,(\,\mathrm{L}\,)
\end{eqnarray}\)

比例式は無くても良いです。
 \(\begin{eqnarray}
V&=&22.4\times \frac{3.2}{64}\\
&=&\underline{ 1.12 }
\end{eqnarray}\)

単なる比例計算なので簡単に済ませいいですよ。

問題1のときに物質量には7つの系統があると言った関係の中の
 \(\displaystyle n=\frac{w}{M}=\frac{PV}{RT}\)
を利用すると
 \(\begin{eqnarray}
\frac{3.2}{64}=\frac{1.01\times 10^5\times V}{8.31\times 10^3\times 273}
\end{eqnarray}\)
とできますが、圧力を\(\,\mathrm{Pa}\,\)で計算するのは実は避けたいのです。笑


\(\,1\,\)気圧を\(\,\mathrm{1\,atm}\,\)とすると気体定数は\(\,R=0.082\,\)となるので
分母の\(\,RT\,\)部分が
 \(RT=0.082\times 273=22.4\)
とおけるので簡単な計算で終わります。

例えば問題2で圧力の単位を\(\,\mathrm{atm}\,\)で計算していくと、
 \(\,\mathrm{0\,℃}\,\)では\(\,RT\,\)部分の値が\(\,22.4\,\)
なので、
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
P&=&\frac{nRT}{V}\\
&=&\frac{0.1\times 22.4}{10}\\
&=&0.224\,(\,\mathrm{atm}\,)
\end{eqnarray}\)

圧力の単位を\(\,\mathrm{Pa}\,\)に単位を変えると
 \(\begin{eqnarray}
P&=&0.224\times 1.01\times 10^5\\
&≒&2.3\times 10^4\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)
とすることができます。

しかし、単位を使い分けるというのは忙しい高校生には大変だろうから\(\,\mathrm{Pa}\,\)で統一した計算でしておきます。

質量から圧力を求める問題

 

問題4
\(\,\mathrm{2\,g}\,\)の\(\,\mathrm{O_2}\,\)を\(\,\mathrm{3.5\,L}\,\)の容器に入れたとき、
\(\,\mathrm{0\,℃}\,\)での圧力を求めよ。
 \(\mathrm{O=16}\)

気体酸素の分子量は\(\,\mathrm{O_2=32}\,\)です。

物質量(モル)を求めておくと
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
n&=&\frac{2}{32}\\
&=&\frac{1}{16}\\
&=&0.0625\,(\,\mathrm{mol}\,)
\end{eqnarray}\)
となりますが化学の計算は後が続くことが多いので、
(まとめて計算した方が約分できる場合に早いので)
分数の状態で止めておいても良いです。

状態方程式で計算すると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
PV&=&nRT\\
P&=&\frac{nRT}{V}\\
&=&\frac{0.0625\times 8.31\times 10^3\times 273}{3.5}\\
&≒&\underline{ 4.1\times 10^4 }\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)

これも圧力の単位を\(\,\mathrm{atm}\,\)で計算すると、
\(\,RT\,\)の値が\(\,22.4\,\)なので
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
P&=&\frac{nRT}{V}\\
&=&\frac{\displaystyle \frac{2}{32}\times 22.4}{3.5}\\
&=&0.40\,(\,\mathrm{atm}\,)
\end{eqnarray}\)

また、\(\,\mathrm{atm}\,\)で計算するなら7系統の2つを取り上げて、
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
n=\frac{w}{M}&=&\frac{PV}{RT}\\
\frac{2}{32}&=&\frac{P\times 3.5}{22.4}\\
P&=&0.40\,(\,\mathrm{atm}\,)
\end{eqnarray}\)
とすることもできます。

気体問題で利用できない定数

ところで、圧力の単位を\(\,\mathrm{Pa}\,\)とすると気体定数は\(\,R=8.31\times 10^3\,\)なので
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
RT&=&8.31\times 10^3\times 273\\
&=&2.27\times 10^6
\end{eqnarray}\)

この定数を覚えておけば良いのでは無いかと疑問に思うかもしれないけど、
問題1で述べたように使って良い定数と使ってはいけない定数があるのです。

この定数は問題にも記述が無く、定数として広く使われている定数ではありません。
だから、記述解答では使ってはいけない定数となります。

マーク問題や最終的な数値だけを答える問題では使っても良いです。
答えだけの問題だとしても他の要素との有効数字を考えながらなので微妙でしょう。

ただし、\(\,\mathrm{0\,℃}\,\)\(\,1\,\)気圧という標準状態では
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
\frac{RT}{P}&=&\frac{8.31\times 10^3\times 273}{1.013\times 10^5}\\
&≒&22.4
\end{eqnarray}\)

この定数は普通に使っています。
(\(\,1\,\)気圧を\(\,1.013\times 10^5\,\mathrm{Pa}\,\)とすることで計算がややこしくなり、
計算問題が苦手と思い込んでしまう高校生が多くなっています。)

混合気体の分圧を求める計算問題

混合気体では法則がありました。

⇒ 混合気体の全圧と分圧(ドルトンの分圧の法則)

それぞれの気体の分圧は、他の気体に無関係に決まるという法則です。
 

問題5
体積\(\,\mathrm{500\,mL}\,\)の容器の中に、水素\(\,\mathrm{0.14\,g}\,\)と一酸化炭素\(\,\mathrm{0.84\,g}\,\)をつめた。
\(\,\mathrm{0\,℃}\,\)の状態にしたときこの混合気体中の水素の分圧を求めよ。
 \(\mathrm{H=1\,,\,C=12\,,\,O=16}\)

気体の水素\(\,\mathrm{H_2=2}\,\)です。

水素の物質量は
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
n&=&\frac{0.14}{2}\\
&=&0.07\,(\,\mathrm{mol}\,)
\end{eqnarray}\)

分数処理するよりは簡単そうなきれいな数値です。

水素の物質量(モル)はきれいな小数になることが多いですが、
一気に式を立てたい場合は分数のままでも良いです。

水素と一酸化炭素は反応しないので、
分圧をもとめるなら水素だけを見ておけば良いですよ。

状態方程式を使うと\(\,\mathrm{500\,mL}\,\)は\(\,\mathrm{0.5\,L}\,\)なので
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
PV&=&nRT\\
P&=&\frac{nRT}{V}\\
&=&\frac{0.07\times 8.31\times 10^3\times 273}{0.5}\\
&≒&3.2\times 10^5\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)

\(\,\mathrm{0\,℃}\,\)の場合の\(\,\color{red}{RT}\,\)部分を定数\(\,\color{red}{2.27\times 10^6}\,\)と覚えていたとすると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
p&=&\frac{0.07\times \color{red}{2.27\times 10^6}}{0.5}\\
&≒&3.2\times 10^5\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)

有効数字にもよりますが、記憶しておいても損はない定数ではないでしょうか。

\(\,1\,\)気圧\(\,\mathrm{1\,atm}\,\)とすると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
P&=&\frac{nRT}{V}\\
&=&\frac{\displaystyle \frac{0.14}{2}\times 22.4}{0.5}\\
&=&3.136\,(\,\mathrm{atm}\,)
\end{eqnarray}\)

単位を\(\,\mathrm{Pa}\,\)に換算すると
 \(\begin{eqnarray}
P&=&3.136\times 1.01\times 10^5\\
&≒&3.2\times 10^5\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)

前問までと同様に物質量で方程式を立てると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
n=\frac{w}{M}&=&\frac{PV}{RT}\\
\frac{0.14}{2}&=&\frac{P\times 0.5}{8.31\times 10^3\times 273}\\
P&=&\frac{0.07\times 8.31\times 10^3\times 273}{0.5}\\
&≒&3.2\times 10^5\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)

定数\(\,RT=2.27\times 10^6\,\)を覚えていれば
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
\frac{w}{M}&=&\frac{PV}{RT}\\
\frac{\color{blue}{0.14}}{\color{red}{2}}&=&\frac{\color{red}{0.5}\times P}{\color{blue}{2.27\times 10^6}}\\
\color{red}{0.5\times 2}\times P&=&\color{blue}{0.14\times 2.27\times 10^6}\\
P&≒&3.2\times 10^5\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)

または単位を\(\,\mathrm{atm}\,\)で計算すると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
\frac{w}{M}&=&\frac{PV}{RT}\\
\frac{0.14}{2}&=&\frac{P\times 0.5}{22.4}\\
P&=&3.136\,(\,\mathrm{atm}\,)
\end{eqnarray}\)

単位を\(\,\mathrm{Pa}\,\)に換算すると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
P&=&3.136\times 1.013\times 10^5\\
&≒&3.2\times 10^5\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)

「最も近い値を答えよ。」という問題では覚えている公式や定数の違いで、
解答にかかる時間が結構変わります。

混合気体の全圧を求める問題

 

問題6
体積\(\,\mathrm{100\,L}\,\)の密閉した容器の中に\(\,\mathrm{0\,℃}\,\)で、
\(\,\mathrm{8\,mol}\,\)の酸素と\(\,\mathrm{12\,mol}\,\)の窒素が入っている。
この混合気体の全圧を求めよ。

物質量(モル)で値が与えられているので原子量や分子量は無くて良いですね。
酸素と窒素の混合気体(空気と同じ)は反応しません。

気体の全圧はそれぞれの物質の分圧の和になります。

酸素の分圧と窒素の分圧をそれぞれ計算して、
足しても良いですが全圧は気体の種類に関係ないのでまとめて計算します。

それでもいろいろな計算方法が出てくるでしょう。

全体の物質量は
 \(\hspace{10pt}8+12=20\,(\,\mathrm{mol}\,)\)
となっています。

状態方程式利用すると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
PV&=&nRT\\
P&=&\frac{nRT}{V}\\
&=&\frac{20\times 8.31\times 10^3\times 273}{100}\\
&≒&4.5\times 10^5\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)

状態方程式を利用すれば何も考えずに計算するのみです。

定数として\(\,RT=2.27\times 10^6\,\)を利用すれば
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
P&=&\frac{nRT}{V}\\
&=&\frac{20\times 2.27\times 10^6}{100}\\
&=&4.54\times 10^4\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)

ここまで順に読んでくれた人は、
 \(\,\mathrm{0\,℃}\,\)の場合の気体問題の計算が楽
になっているのではないでしょうか。

気圧の単位を\(\,\mathrm{atm}\,\)で計算すると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
P&=&\frac{nRT}{V}\\
&=&\frac{20\times 22.4}{100}\\
&=&4.48\,(\,\mathrm{atm}\,)
\end{eqnarray}\)

単位を\(\,\mathrm{Pa}\,\)に換えると
 \(\begin{eqnarray}
P&=&4.48\times 1.013\times 10^5\\
&≒&4.54\times 10^5\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)

また、物質量の関係からは物質量がすぐに分かるので状態方程式そのものと同じです。
 \(\begin{eqnarray}
n&=&\frac{PV}{RT}\\
\color{red}{8+12}&=&\frac{P\times 100}{8.31\times 10^3\times 273}\\
P&=&\frac{\color{red}{20}\times 8.31\times 10^3\times 273}{100}\\
&≒&4.5\times 10^5\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)

これも\(\,\color{red}{RT=2.27\times 10^6}\,\)を使えば
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
n&=&\frac{PV}{RT}\\
20&=&\frac{100\times P}{\color{red}{2.27\times 10^6}}\\
P&=&\frac{20\times 2.27\times 10^6}{100}\\
&=&4.54\times 10^5\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)

即座に結果がでますね。

この物質量の関係式で\(\,\mathrm{atm}\,\)を使うのが一番のおすすめなのですが、
 \(\begin{eqnarray}
n&=&\frac{PV}{RT}\\
20&=&\frac{P\times 100}{22.4}\\
P&=&\frac{20\times 22.4}{100}\\
&=&4.48\,(\,\mathrm{atm}\,)
\end{eqnarray}\)

すでに説明する必要も無いでしょうが、
単位を\(\,\mathrm{Pa}\,\)に換えると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
P&=&4.48\times 1.013\times 10^5\\
&≒&4.5\times 10^5\,(\,\mathrm{Pa}\,)
\end{eqnarray}\)

やっぱり、\(\,\mathrm{0\,℃}\,\)のときの\(\,\color{red}{RT=2.27\times 10^6}\,\)という値を覚えておきませんか。

混合気体の体積を求める計算問題

次は混合気体の体積を求めてみましょう。
 

問題7
一酸化炭素\(\,\mathrm{1.4\,g}\,\)、水素\(\,\mathrm{1.0\,g}\,\)の混合気体の標準状態における体積を求めよ。
 \(\,\mathrm{C=12\,,\,H=1\,,\,O=16}\,\)

混合気体において体積は気体の種類に関係なく、
気体全体の物質量に比例します。

全体の物質量(モル)を計算しておきます。

分子量が
 \(\,\mathrm{CO=28\,,\,H_2=2}\,\)
なので全体の物質量\(\,n\,\)は
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
n&=&\frac{w}{M}+\frac{w’}{M’}\\
&=&\frac{1.4}{28}+\frac{1.0}{2}\\
&=&0.55\,(\,\mathrm{mol}\,)
\end{eqnarray}\)

標準状態では
 \(\,\mathrm{1\,mol}\,\)の気体は\(\,\mathrm{22.4\,L}\,\)
というのは使って良い値なので比例計算すると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
V&=&22.4\times \frac{0.55}{1}\\
&=&12.32\,(\,\mathrm{L}\,)
\end{eqnarray}\)

これを状態方程式で計算するのはめんどうです。
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
PV&=&nRT\\
V&=&\frac{nRT}{P}\\
&=&\frac{0.55\times 8.31\times 10^3\times 273}{1.013\times 10^5}\\
&≒&12.32\,(\,\mathrm{L}\,)
\end{eqnarray}\)

\(\,RT\,\)を記憶している値で計算すると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
v&=&\frac{0.55\times 2.27\times 10^6}{1.013\times 10^5}\\
&≒&12.32\,(\,\mathrm{L}\,)
\end{eqnarray}\)

少しは楽な計算になります。

では、圧力単位を\(\,\mathrm{atm}\,\)で計算すると\(\,RT=22.4\,\)なので
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
V&=&\frac{0.55\times 22.4}{1}\\
&=&12.32\,(\,\mathrm{L}\,)
\end{eqnarray}\)

すっきりします。

物質量の関係式で方程式を立てると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
n+n’&=&\frac{PV}{RT}\\
\frac{w}{M}+\frac{w’}{M’}&=&\frac{PV}{RT}\\
0.05+0.50&=&\frac{1.013\times 10^5\times V}{8.31\times 10^3\times 273}\\
0.55&=&\frac{1.013\times 10^5\times V}{8.31\times 10^3\times 273}\\
V&=&\frac{0.55\times 8.31\times 10^3\times 273}{1.013\times 10^5}\\
&≒&12.32\,(\,\mathrm{L}\,)
\end{eqnarray}\)

すでに\(\,\mathrm{0\,℃}\,\)の\(\,RT\,\)を記憶しているでしょうから
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
n+n’&=&\frac{PV}{RT}\\
0.05+0.50&=&\frac{1.013\times 10^5\times V}{\color{red}{2.27\times 10^6}}\\
0.55\times \color{red}{2.27\times 10^6}&=&1.013\times 10^5\times V\\
V&=&\frac{0.55\times \color{red}{2.27\times 10^6}}{1.013\times 10^5}\\
&≒&12.32\,(\,\mathrm{L}\,)
\end{eqnarray}\)

少しだけ楽な計算になります。

ところで、標準状態では
 \(\displaystyle \frac{RT}{P}=22.4\)
圧力の単位関係無しに成り立つので、
逆数をとって、
 \(\displaystyle \color{red}{\frac{P}{RT}=\frac{1}{22.4}}\)
を物質量の関係式に代入すると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
n+n’&=&\color{red}{\frac{P}{RT}}\times V\\
0.55&=&\color{red}{\frac{1}{22.4}}\times V\\
V&=&0.55\times 22.4\\
&=&12.32\,(\,\mathrm{L}\,)
\end{eqnarray}\)

比例式の計算に戻ります。

標準状態の問題では
 \(\,\mathrm{1\,mol}\,\)の気体は\(\,\mathrm{22.4\,L}\,\)
という使って良い値を利用して比例計算するのが一番楽ですね。 

次は気体の密度を求める問題ですが、
先ずは密度と分子量の関係の問題を解いておきます。

気体の密度と分子量の関係

 

問題8-0
ある気体の標準状態での密度は\(\,\mathrm{1.25\,g/L}\,\)であった。
この気体の分子量を求めよ。

分子量は物質\(\,\mathrm{1\,mol}\,\)の質量(モル質量)に数値は等しくなります。

分子量自体は\(\,\mathrm{C=12}\,\)としたときの相対的な数値なので単位がありません。
分子\(\,\mathrm{1\,mol}\,\)分の質量がモル質量です。

標準状態で\(\,\mathrm{1\,mol}\,\)の気体は、
 \(\,\mathrm{22.4\,L}\,\)(気体のモル体積といいます。)
になるので、分子量\(\,\mathrm{M}\,\)は
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
M&=&1.25\times 22.4\\
&=&28
\end{eqnarray}\)

単位ごと計算すれば
 \(\hspace{4pt}\displaystyle \mathrm{\frac{\,g\,}{\,L\,}}\times \mathrm{L}=\mathrm{g}\,\)
で出てきますが分子量に等しい数値になります。

この関係式から分かるように、
標準状態での分子量\(\,M\,\)と密度\(\,d\,\)との関係は
 \(\color{red}{M=d\times 22.4}\)

このとき物質の質量\(\,w\,\)と物質量\(\,n\,\)との関係は
 \(\displaystyle n=\frac{w}{M}\)
なので、
 \(\displaystyle \color{red}{n=\frac{w}{M}=\frac{w}{d\times 22.4}}\)
という関係式ができます。

気体の密度計算ではこの関係が活躍してくれます。

気体の密度を求める問題

 

問題8
窒素\(\,\mathrm{7\,g}\,\)、酸素\(\,\mathrm{14\,g}\,\)、水素\(\,\mathrm{7\,g}\,\)の混合気体の標準状態における密度を求めよ。
 \(\,\mathrm{N=14\,,\,O=16\,,\,H=1}\,\)

気体の密度の単位は\(\,\mathrm{g\,/\,L}\,\)です。
簡単に言えば
 \(\displaystyle \,(\,気体の密度\,)=\frac{ (\,混合気体の質量の和\,) }{ (\,混合気体の体積\,) }\,\)
のことです。

質量の和は
 \(\hspace{4pt}7+14+7=\color{red}{28}\,(\,\mathrm{g}\,)\)
とすぐに分かるので、混合気体の体積が分かれば密度がでます。

標準状態での体積は物質量が分かれば\(\,22.4\,\)という値をかければ良いので、
混合気体の物質量を先に求めます。

分子量は
 \(\mathrm{N_2=28\,,\,O_2=32\,,\,H_2=2}\)
なので物質量(モル)は
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
n&=&\frac{7}{28}+\frac{14}{32}+\frac{7}{2}\\
&=&0.25+0.4375+3.5\\
&=&4.1875
\end{eqnarray}\)

割り切れたのでこのまま使っていきます。
有効数字はここでは考えていません。

このとき標準状態での体積は
 \(\begin{eqnarray}
V&=&4.1875\times 22.4\\
&=&\color{blue}{93.8}\,(\,\mathrm{L}\,)
\end{eqnarray}\)

よって、求める混合気体の密度\(\,d\,\)は
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
d&=&\frac{\color{red}{28}}{\color{blue}{93.8}}\\
&≒&\underline{ 0.299 }\,(\,\mathrm{g/L}\,)
\end{eqnarray}\)

有効数字は問題に合わせればいいです。
「もっとも近い値」ならすぐに見つかるでしょう。

問題8-0で出てきた関係式を使ってみます。
 \(\hspace{4pt}\displaystyle \color{red}{n=\frac{w}{M}=\frac{w}{d\times 22.4}}\)

上の計算と結果は同じにはなりますが、
 \(\hspace{4pt}\displaystyle \color{red}{n=\frac{w}{d\times 22.4}}\)
の部分で等式を立てると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
n&=&\frac{w}{d\times 22.4}\\
\frac{7}{28}+\frac{14}{32}+\frac{7}{2}&=&\frac{7+14+7}{d\times 22.4}\\
4.1875&=&\frac{28}{d\times 22.4}\\
d&=&\frac{28}{4.1875\times 22.4}\\
&≒&0.299\,(\,\mathrm{g/L}\,)
\end{eqnarray}\)

物質量\(\,n\,\)を先に計算しているので、
値を求めるだけなら公式を使えば立式は3行目からになります。

気体の分子数を求める問題

 

問題9
標準状態における空気の\(\,\mathrm{2\,mL}\,\)中に存在する酸素分子の数はいくらか求めよ。
ただし、酸素は空気中の\(\,20\,\)%を占めるものとする。
アボガドロ定数を\(\,\mathrm{6.02\times 10^{23}\,(\,mol^{-1}\,)}\,\)とする。

単位の\(\,\mathrm{mol^{-1}}\,\)は\(\displaystyle \,\mathrm{\frac{1}{moL}=/moL}\,\)のことで「\(\,1\,\)モルあたり」を意味します。

先ずは比例計算を繰り返し用いることで答えを出しておきます。

気体の物質量は標準状態では\(\,\mathrm{22.4\,L}\,\)で\(\,\mathrm{1mol}\,\)です。

 \(\hspace{10pt}\,\mathrm{2\,(\,mL\,)\,}=\displaystyle \frac{2}{1000}=2\times 10^{-3}\,(\,\mathrm{L}\,)\,\)
なので空気の物質量
 \(\displaystyle \frac{2\times 10^{-3}}{22.4}\,(\,\mathrm{mol}\,)\)

このうち酸素は\(\,20\,\)%なので酸素の物質量
 \(\hspace{10pt}\displaystyle \frac{2\times 10^{-3}}{22.4}\times \frac{20}{100}\\
\displaystyle =\frac{40}{22.4}\times 10^{-3}\times 10^{-2}\\
\displaystyle =\frac{400}{224}\times 10^{-5}\\
\displaystyle =\frac{4}{224}\times 10^{-3}\\
\displaystyle =\frac{1}{56}\times 10^{-3}\,(\,\mathrm{mol}\,)\)

ここで指数を間違えると答えが大きく変わるので慎重に計算します。

分子の数は物質量にアボガドロ定数をかければ良いので、
酸素分子の数は
 \(\hspace{10pt}\displaystyle \frac{1}{56}\times 10^{-3}\times 6.02\times 10^{23}\\
\displaystyle =\frac{6.02}{56}\times 10^{20}\\
\displaystyle =0.1075\times 10^{20}\\
\displaystyle ≒\underline{ 1.08\times 10^{19} }\,(\,個\,)\)

化学の計算では途中で割り算するより、
まとめて約分する計算をした方がきれいになることが多いですよ。

また、
標準状態は\(\,\mathrm{0\,℃}\,\)、\(\,1\,\mathrm{atm}\,\)なので、
酸素の分圧は
 \(\hspace{4pt}\displaystyle 1\times\frac{20}{100}=0.2\,\mathrm{atm}\)
です。

圧力を\(\,\mathrm{atm}\,\)で計算する場合は\(\,RT=22.4\,\)が使えます。

物質量の関係式のなかで分子数\(\,N\,\)とアボガドロ定数\(\,N_A\,\)を用いた
 \(\displaystyle n=\frac{PV}{RT}=\frac{N}{N_A}\)
を利用すると
 \(\displaystyle \frac{0.2\times 2\times 10^{-3}}{22.4}=\frac{N}{6.02\times 10^{23}}\)
から
 \(\hspace{10pt}N≒1.08\times 10^{19}\,(\,個\,)\)
(方程式の途中を省略していますので自分で計算してみて下さい。)

非常にわかりにくくなるのであまりやりたくないのですが、
\(\,1\,\)気圧\(\,\mathrm{1.013\times 10^5\,Pa}\,\)で計算すると、
酸素の分圧\(\,P_{\mathrm{O_2}}\,\)は
 \(P_{\mathrm{O_2}}=0.2\times 1.013\times 10^5\,(\,\mathrm{Pa}\,)\)
酸素の体積\(\,V_{\mathrm{O_2}}\,\)は
 \(V_{\mathrm{O_2}}=2\times 10^{-3}\,(\,\mathrm{L}\,)\)

酸素の分子数\(\,N_{\mathrm{O_2}}\,\)と関係式を立てると
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
\frac{P_{\mathrm{O_2}}V_{\mathrm{O_2}}}{RT}&=&\frac{N_{\mathrm{O_2}}}{N_A}\\
N_{\mathrm{O_2}}&=&\frac{P_{O_2}V_{O_2}N_A}{RT}\end{eqnarray}\)
なので、分かっている値を代入して計算すると
 \(\hspace{4pt}N_{\mathrm{O_2}}≒1.08\times 10^{19}\,(\,個\,)\)
となります。

ここまで来たら標準状態では圧力の単位関係無しに成り立つ
 \(\hspace{10pt}\displaystyle \color{red}{\frac{RT}{P}=22.4}\,\)
を利用しておきます。

酸素の分圧は全圧\(\,\color{red}{P}\,\)の\(\,20\,\)%なので
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle \hspace{4pt}\color{magenta}{P_{\mathrm{O_2}}}&=&\color{red}{1.013\times 10^5}\times \color{blue}{\frac{20}{100}}\\
&=&\frac{\color{red}{P}}{\color{blue}{5}}\end{eqnarray}\)
となっています。

\(\begin{eqnarray}\displaystyle
\frac{P_{\mathrm{O_2}}V_{\mathrm{O_2}}}{RT}&=&\frac{N_{\mathrm{O_2}}}{N_A}\\
N_{\mathrm{O_2}}&=&\frac{\color{magenta}{P_{\mathrm{O_2}}}V_{\mathrm{O_2}}N_A}{RT}
\end{eqnarray}\)

ここで
 \(\hspace{4pt}\displaystyle \color{magenta}{P_{\mathrm{O_2}}}=\frac{\color{red}{P}}{\color{blue}{5}}\)
なので
 \(\begin{eqnarray}\displaystyle
N_{\mathrm{O_2}}&=&\frac{\color{magenta}{P_{\mathrm{O_2}}}V_{\mathrm{O_2}}N_A}{RT}\\
&=&\frac{\color{red}{P}\,V_{\mathrm{O_2}}\,N_A}{\color{blue}{5}\color{red}{RT}}\\
&=&\frac{2\times 10^{-3}\times 6.02\times 10^{23}}{\color{blue}{5}\times \color{red}{22.4}}\\
&≒&1.08\times 10^{19}\,(\,個\,)
\end{eqnarray}\)

逆数になっているのでわかりにくいですが
 \(\hspace{10pt}\displaystyle \color{red}{\frac{RT}{P}=22.4}\,\)
から
 \(\hspace{4pt}\displaystyle \color{red}{\frac{P}{RT}=\frac{1}{22.4}}\)
として利用しています。

一定になる値があれば計算結果までが早くなるというのはなんとなく分かったでしょう。笑

まとめておきます。
 

まとめ

気体の圧力や体積の値を求めるのは比例や反比例計算で良いです。
状態方程式を使えばほとんどの気体の問題は答えを得ることができます。

しかし、覚えておくと結果までが早い定数があります。

単位が\(\,\mathrm{Pa}\,\)のとき\(\,\mathrm{0\,℃}\,\)において
 \(\hspace{4pt}RT=2.27\times 10^6\,\)
 \(\hspace{4pt}\displaystyle \frac{RT}{P}=22.4\)

単位が\(\,\mathrm{atm}\,\)のとき
 \(\hspace{4pt}RT=22.4\)
(ただし、このときは気体定数が\(\,0.082\,\)です。)
記述では使えない定数もありますが、
覚えられるなら気体計算は強くなれます。

 気圧の\(\,\mathrm{1.013\times 10^5\,(Pa\,)}\,\)
 気体定数の\(\,R=8.31\times 10^3\,\)
(問題によって有効数字は変わります。)

覚えなければならないややこしい数字があるのは分かります。
しかし、もう一歩踏み込んで\(\,RT\,\)の数値を覚えて見ると少し計算が楽になりますよ。

\(\,\mathrm{0\,℃}\,\)の\(\,RT\,\)だけでも利用できるようにしてみてはいかがでしょう。

気体の計算問題を長々と説明しましたが、
大きな目的はこの定数をお伝えすることでした。

設定される温度は割と同じ温度が与えられます。
もちろんすべての温度を定数化して覚えるのは大変ですが、
気体計算の攻略は\(\,RT\,\)計算だと考えていて良いですよ。

⇒ 気体定数とは?標準状態と理想気体の状態方程式

気体定数を含め、状態方程式を使えることは最低条件です。