花火を観ているとき何故いろいろな色の種類があるんだろう、と感じたことはありませんか。これには化学的にしっかりと理由があり説明できます。しかし、詳しくするとむずかしいので花火の形を作る仕組みや原理は職人に任せて彼女に聞かれたときに答えられる程度に炎色反応を復習しておきましょう。

花火といえば日本の秋の風物詩です。
俳句では夏を表す季語らしいですね。
「初秋」というのがあたっているような気もしますが、はっきり言って知りません。
俳句を作るにも知識は必要なようですので、皆さん勉強して素晴らしい俳句を作ってください。
ここは俳句の勉強の場ではありませんので花火の中身について勉強しましょう。

花火は何故発色するのか

これはもう分かっているかもしれませんが金属の「炎色反応」によるものです。
この炎色反応を利用したものが花火です。

⇒ 物質の成分元素の検出 沈殿と炎色反応

金属が全て炎色反応をするわけではない、ということはわかっていますか?
炎色反応を起こすのは、
アルカリ金属とアルカリ土類金属だけ
なので間違えないでください。

マグネシウム( \(\mathrm{Mg}\) )は2族だけどアルカリ土類金属ではありませんので炎色反応はおこしません。
でしたよね?復習しておいてくださいね。

何故炎色反応が起こるのかはむずかしいので簡単に説明しておくと、原子に熱を与えると電子が電子軌道を移動します。
そして電子が電子軌道を移動するとエネルギーの差ができます。
このエネルギーの差が光エネルギーに変わり炎色反応となって現れるということです。

花火の色に種類がある理由

上で説明したとおり、原子に熱を与えたとき電子が軌道を移動するときのエネルギーの差が光エネルギーとなり発色するのが炎色反応です。
(わからなくてかまいません。)

このエネルギーの差は元素によって変わります。
このときのエネルギーの差によって色の出方も変わって来るので炎色反応の色は原子によって違うのです。

それが炎色反応の色の違いですね。

炎色反応するときの元素ごとの色は、

「リアカーなきケー村どうりょく借ろうとするもくれない馬力」

 リチウム(\(\,\mathrm{Li}\,\)):赤色
 ナトリウム(\(\,\mathrm{Na}\,\)):黄色
 カリウム(\(\,\mathrm{K}\,\)):紫色
 銅(\(\,\mathrm{Cu}\,\)):緑色
 カルシウム(\(\,\mathrm{Ca}\,\)):橙色
 ストロンチウム(\(\,\mathrm{Sr}\,\)):紅色(紅:「くれない」と読めます。)
 バリウム(\(\,\mathrm{Ba}\,\)):緑色(黄緑色)

と覚えた人も多いでしょう。(覚え方は好きにして下さい。)

この炎色反応の色の出方の違い、それが「花火の色」の違いです。

花火の打ち上げ方

空中高く「どーん!」と輝く花火。
どうやって打ち上げているのでしょうか、興味がありますね。

まあ、ご想像通りです。
打ち上げ用の火薬を爆発させ、その勢いで打ち上げます。

打ち上げ花火用の筒みたいなものをテレビとかで観たことがあるかもしれませんが、あの底の部分に打ち上げ用の火薬を詰めます。
それに引火させ花火を打ち上げるのです。

打ち上げ用の火薬が燃えることで花火自体の導火線に火がついて、最高点で花火が開くように調整されます。
導火線を伝わる速さはほぼ一定なので最高点で引火するように計算されているようですよ。

大きな花火大会では連発で上がる花火も多いですよね。
昔は人の手で引火していたようですが、今はパソコン管理しているようですね。

テレビドラマ(たしか、福山雅治主演の『ガリレオ』だった気がします。)で観たことがあるのですが、
花火師もパソコンはかなりあつかえるようです。
実際はどうか知りません。笑

ただ、たまに花火大会で事故が起こっていますよね。

起こそうとして起こる事故ではありませんが、火薬をあつかうので危険が伴うのは当然です。
相等の経験と安全管理を徹底して、いつまでも楽しませて頂きたいですね。

花火が開く高さ

打ち上げ花火はかなり遠くからでも観ることができます。
じゃまになるものがなければどこまでも見えるのは分かりますが、いったいどれくらいの高さまで上がってるのでしょうか?

これは花火の大きさによって打ち上げる高さは変えているみたいですね。
大きくなればなるほど高く打ち上げる、当然のような気がします。

ちなみに花火の大きさには号数がつけられていて、尺(しゃく)、寸(すん)という長さの単位がよく使われます。
これは日本では大工さんが良く使う長さの単位で1尺は約30センチメートル、1寸はその10分の1です。

1号分は1寸、10号で1尺となります。

小さな花火の3号から大きなものだと30号(3尺玉)までありますが、驚きなのはそのうちあげられる高さです。

10号の1尺玉だと300メートルちょっと。
30号だとなんと、600mも上がるそうです。

⇒ この花火を打ち上げるときの速度

東京スカイツリーに登ったことがありますが(もちろんエレベーターで)、あれと同じくらい。
しかも3尺玉が開いたときの花火の直径は500mにもなるそうなので「超デカイ!」としかいいようがありませんね。

東京スカイツリーに行くなら絶対おすすめ

ちなみに東京スカイツリーの展望デッキから、展望回廊に上がるときは人が少なければエレベーターの奥の方にのることをおすすめします。

(慌ててiphoneで撮影)
たぶん夜だけだとは思うのですが、この写真のように「今からタイムスリップします!」みたいな感じになります。
知らずにのって、ふと気がついて「おー!!!」と一人で感動していました。笑
外の景色は後から存分に見られますから是非エレベーターのこの景色観てみてください。

夜なら人も少ないし、ゆっくりできるし、楽しめるポイントが増しますのでいいですよ。

もう一つ、
回廊限定販売のマグカップ(写真は載せないけど、熱いお湯が入ると色が変わるカップ)もお気に入りです。
(私はスカイツリーの回し者ではありません。笑)
花火の見方

観ている(見えている)花火は光です。
秒速約30万キロメートル、1秒間で地球を7周半するくらい速いです。
一方「どーん!」という花火の音の速さは温度で変わりますが夏から初秋の夜ということから考えるとおおよそですが、
秒速約350メートルなので、花火が見えた後から遅れて聞こえます。
1\(\,\mathrm{km}\,\)離れていればだいたい花火の光を見て、3秒後に音を聞く、という感じですね。
光はたかが数キロメートル離れても一瞬で届くので、これは距離が離れれば離れるほどずれてきます。

下手したら前の花火の音が次の花火の音と勘違いするくらい違って来ます。笑

人が多いから遠くから離れた場所でもいいや、というのも良く分かりますが、迫力ある花火を観たければ近い方が良いです。
人混みで暑いけど、暑いからそれがまたいい。
かき氷でも食べながら近くで観ることをおすすめします。

ただ、真下というよりは若干離れても大丈夫です。
花火は真下だけ綺麗に見えるようにはつくられていません。
離れた場所でも形はほとんど同じに見えます。(細かいことはいわない)
音の伝わり方は同心円というか四方八方に伝わります。
地面に沿って進むわけはありませんので近ければいいということではありませんので少しは離れていても大丈夫です。

近くに山がある場合はちょっとした高台がおすすめです。
海の近くの場合は、船で海上から観るというのは涼しくて気持ちいいですよ。
船酔いする人には苦痛でしかないけどね。w

花火大会の目的と花火の役目

この記事の目的は花火大会をもっと楽しむためです。笑

別に遊べといっているわけじゃないけど、このサイトに来ているということは少しは勉強がんばっているんですよね。
少しくらい日本の夏の終わりの風物詩を堪能しても良いじゃないですか。
夏休みが終わり花火大会を機に受験一色になる、それでも良いし。

花火を観て、
「きれいだなあ」
とただ観るだけの状態から
「花火の色や形って理由は、、、」
と理屈をつけて観るようになり、
「花火ってやっぱりきれいだなあ、すごいなあ」
と単に感激できる状態になれるといいですねえ。

花火をつくる職人ではないのだから、理屈抜きに花火の楽しさを彼女、彼氏と楽しんで下さい。(*^_^*)

カップルで行けとは行っていません。
彼氏や彼女がいようとも私のように一人で行きなさい、というのが本音です。笑
うそです。みんなで楽しく健全に花火を楽しみましょう。

ただね、
彼女に聞かれもしないのに、
「花火の原理は、」
とかウンチクこねると嫌われますよ。笑

もし聞かれたら、
「良くはわからないんだけど、花火の原料に使う金属によって燃えるときの色が違うらしいよ。」
と答えるくらいにしておいたら、
「わ~、何でも知ってるんだ!かっこいい!」
ってなるかもしれない。(なるわけない!)

ただ、炎色反応知らないのは中学生までだろうから、高校生には通用しないかもしれないですけどね。笑

まあ、花火大会は観て楽しむのが一番良いですね。
言葉はいらない。
あ、でも、
「たまや」「かぎや」
は良いかも。

花火は元々は疫病を払うためのものだったとか、
\(\,\mathrm{Covid-19}\,\)と戦う医療関係者のニュースで最近になって知りました。

⇒ 物質の成分元素の検出 沈殿と炎色反応

炎色反応はセンター試験でもよく出ていたので、共通テストでも必ず出てくるはずです。