コロイド溶液には大きさの違う溶質が存在しているのでチンダル現象が見られたりや透析が利用されたりします。また溶媒の振動で起こるブラウン運動や粒子が帯電していることから起こる電気泳動などについても説明しておきます。

いろいろな性質を現しますが、詳しくすると覚えきれませんので先ずは簡単に用語を説明しておきます。

コロイド粒子

そもそもコロイド粒子とは何か?
そこから始めましょう。笑
直径が \(\mathrm{10^{-9}m} ~ \mathrm{10^{-7}m}\) くらいの大きさの粒子をコロイド粒子といいます。
ただし、粒子が球状とは限りません。

粒子の状態で種類分けすると、分子コロイド、会合コロイド(ミセルコロイド)、分散コロイドとあるのですがまとめてコロイドとしておきます。

コロイド溶液

セッケンやデンプンやタンパク質などのコロイド粒子が、
溶液中に均一に分散した溶液をコロイド溶液といい、
食塩や水酸化ナトリウムなどの分子やイオンが液体中に均一に分散したものを真の溶液といいます。
真の溶液中の粒子の大きさはおおよそ \(\mathrm{10^{-9}m}\) 以下の大きさです。

溶液中の粒子の大きさによって、真の溶液<コロイド溶液<乳濁液(懸濁液)<濁り水と呼び名が変わります。
光が散乱しないくらいの大きさの粒子が溶けている溶液が真の溶液で、それより少し大きな粒子が分散している溶液をコロイド溶液というのです。

代表的なコロイド溶液として水酸化鉄(Ⅲ)(赤褐色)の溶液がありますが、
沸騰水に少量の塩化鉄(Ⅲ)飽和水溶液を加えると得られます。
 \mathrm{FeCl_3 + 3H_2O \rightarrow Fe(OH)_3 + 3HCl}
この粒子は正に帯電しています。

ゾルとゲル

流動性のあるコロイドをゾルといい、デンプン水溶液などがあてはまります。
ゼリーのように流動性をなくしたコロイドをゲルといいます。
粒子の種類ではなくて流動性の問題なので温度によって高温でゾルだけど低温状態ではゲルとなるものもあるので注意しましょう。

チンダル現象

セッケン水に光を当てると光の線が光って見えます。
このようにコロイド溶液に強い光を横から当てると光の通り道が明るく光って見えますが、これは溶液中の粒子が大きいため光が散乱されるからで、この現象をチンダル現象といいます。
真の溶液では粒子が光がすんなり通れる大きさなのでこの光の散乱がなく輝いて見えることはありません。

透析

浸透圧のところでも出てきましたが、小さな分子やイオンはセロハンなどの半透膜を通過できますが、大きな粒子は通過できません。
この性質を利用してコロイド溶液中の小さな不純物を取り除くことを透析といいます。
この透析によって溶液中の小さな溶質を取り除く精製に利用出来ます。

人工透析というのは人の腎臓のろ過機能が低下したときに、人工的に透析を行うことです。

ブラウン運動

チンダル現象を起こしている粒子を光の点として見ることができる限外顕微鏡で観察すると、コロイド粒子が不規則にジグザグ運動をしています。
これは溶媒である水の熱運動によって起こる見かけの現象ですが、この粒子の運動をブラウン運動といいます。

電気泳動

コロイド粒子は正か負のどちらかに帯電しています。
例えば、
水酸化アルミニウム(\(\mathrm{Al(OH)_3}\))や水酸化鉄(\(\mathrm{Fe(OH)_3}\))は正に帯電し、
銀(\(\mathrm{Ag}\))や硫黄(\(\mathrm{S}\))やデンプンなどは負に帯電しています。
これらの溶液に電極を浸して直流電圧をかけると帯電している反対側の電極へ向かって移動します。
この現象を電気泳動といいます。

以上のようにコロイドにはいろいろな性質や特徴があります。
理由を見ながら覚えるのが良いですが、先ずは挙動と用語を覚えましょう。

コロイドの種類や性質は

⇒ 疎水コロイドと親水コロイド(保護コロイド)の凝析と塩析

でもう少し詳しく書いておきますのでそちらでチェックしてください。