文字と数式の表し方や×と÷の省略の仕方と省略できない+と-のあつかい方の説明です。
文字式(数式)の表し方と計算順序も練習問題の中で解説しますのでしっかり身につけておきましょう。
文字式があつかえないとこれからの数学は苦手なままなので少し時間をかけておくと良いです。

文字式になれること

今回は「文字と式」です。

数学では、数字の代わりに文字を使うことが多いので、慣れておくことは大切なことです。

数学では、× や ÷ を使わずに表現できます。
 \(\color{red}{ \times は省略することができる}し、\\
\color{red}{ \div は分数として表すことができる}のです。\)

例えば、かけ算なら、

 \( x\times y=xy\)
 \( x\times y\times x=xyz\)

などです。

割り算は逆数のかけ算』として考えることができるので、
割り算の場合は割る部分を逆数にして、
後はかけ算として考えれば × は省略できるので同じようにできます。

そのことに関しては、例題の中で見ていきましょう。
ただ、+や-は省略できませんので、忘れないでください。

記号×や÷(演算子)の省略

 \(\color{black}{\fbox{ 1 }}\) 次の式を, × , ÷ の記号を使わずに表せ。

 \((1)  a\times (-0.1) \times b \)

 \(  \times や \div を省略して書くとき、\)
順番があります。

①先ずは符号を付けます
 + や - のことです。

次に
係数を書きます
数字のことです。

その次に文字を書きますが、
アルファベット順に書くのが普通です。

アルファベット順に文字を書いていく。

一つだけ注意するのは、係数が1のときは書かなくていい、ということなんです。
1は省略してください。

 \( a\times (-0.1)\times b=-0.1ab \)

係数の1は書きませんが 0.1 は書きます
 0.1 は書いてもいいではなく、書かなくてはダメですよ。

\((2) x\times x \div 3 \)

この問題は、
 \( \div 3 の部分を逆数にして、\displaystyle \frac{1}{3}\)

として3を分母に回せば良いのです。

 \(\hspace{10pt} x\times x \div 3\\ \\
\displaystyle =x\times x \times \frac{1}{3}\\
\displaystyle =\frac{\,x^2}{3} または \frac{1}{3}x^2 \)

 \(\color{red}{ x\times x=x^2}\)

は分かりますよね。
指数の使い方は数字のときと同じです。

\( (3)  (a+p)\div (-5) \)

 \(\color{red}{ \div の後ろが分母になる}ので、\)

 \(\hspace{10pt} (a+p)\div (-5)\\ \\
=\displaystyle \frac{a+p}{-5}\)

となりますが、答えの分母に-を残すことはやめておきましょう
間違いではありませんが答えの分母には「-」は残しません。

 \(\hspace{10pt} (a+p)\div (-5)\\ \\
=-\displaystyle \frac{a+p}{5}\)

のように-は前に出すようにします。(分子に-がつくのはOk.です.)

 \( (a+p)\) は( )でくくってあるので一つの数としてあつかいます。
分子には元々(かっこ)が着いていると考えておきましょう。

 \((4) a\div 7\times b\div x \)

この問題のようにいくつも、かけたり、割ったりしても、同じです。
 \( \color{red}{\div の直後が分母に回ります。}\)

例えば、

 \(\hspace{10pt} a\times b\color{red}{\div c}\times d\color{red}{\div e}\\ \\
=\displaystyle \frac{a\,b\,d}{\color{red}{c\,e}}\)

だからこの問題は、

 \(\hspace{10pt} a\color{red}{\div 7}\times b\color{red}{\div x}\\ \\
=\displaystyle \frac{a\,b}{7x}\)

となります。

省略出来ない記号+と-(演算子)と計算順序

 \((5) a\,-\,b\times 2\div c \)

 \(\color{red}{「+」(足し算の記号)や「-」(引き算の記号)は省略できません。}\)

符号の「+」は省略することはありますが計算記号は省略出来ません。

 \(\color{red}{ 省略できるのは、\times と  \div と 係数の1 だけです。}\)

 \(\hspace{10pt} a\,-\,b\times 2\div c\\ \\
=a-\displaystyle \frac{2b}{c}\)

このように途中に「-」が残ります。
算数でもかけ算、割り算が先足し算、引き算は後になるように文字式でも同じです。

分母や分子の部分部分でも、最初に説明したように係数や文字の順番は変わりません。

\((6) (x\,+\,y\times 2)\div 9 \)

計算は( )の中からするのが基本であり、重要なポイントです。

 \( \div 9 は(  )全体を割っています。\)

 \(\hspace{10pt} (x+y\times 2)\div 9\\ \\
=\displaystyle \frac{x+2y}{9}\)

となります。

(1)~(6)は × や ÷ を無くす問題でしたが、
式の意味を理解するために、逆に
 \(  \times \,\,\div に戻す練習\)
もしておくと良いと思います。

例えば、(6)は、

 \( \displaystyle \frac{x+2y}{9}\\ \\
=(\,x\,+\,2\times y\,)\div 9\)

分子には( )をつけるクセを付けておくと分数での計算ミスは確実に減りますよ。


 \( 2\times y も y\times 2 も同じです。\)

これ文字式の表し方の基本はできますので後は

⇒  文字式の意味と金額や速さや時間などの関係の表し方と練習問題

で日本語を数学の言葉に変える練習に進んで下さい。

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