中学2年の式の計算での文字式を展開するときの係数の分配方法と(かっこ)をはずす順番の説明です。
算数のときと代わりはありませんが文字が混じるので符号に注意しながら同類項をまとめましょう。
後々まで役に立つ計算方法も説明しますので暗算、省略出来るところ、するべきでは無いところをしっかり身につけておいてください。
式を展開するときの係数の分配
問題に入りましょう。
(5) \(4(3a+7b)\)
(6) \( (24x-4y)\div(-4)\)
(7) \( x-5y-\{2x-(4x+9y)\}\)
(8) \( 3(2a-8b)-5(a-4b)\)
問題は
の続きになります。
カッコの前にある \(\,\color{red}{4}\,\) は(かっこ)の中全部の項にかかります。
\(\hspace{10pt} \color{red}{4}(3a+7b)\\
=12a\,+\,28b\)
これは学校の練習通りでいいです。
計算ミスを減らすためには、
計算を縦に進める、
「=」を縦にそろえることですよ。
割り算は逆数のかけ算にするのが基本ですが、
これは割り切れるので実際に割り算した方が早いでしょう。
(かっこ)の中の項それぞれを全部割ることを忘れないようにして下さい。
\(\hspace{10pt}(24x-4y)\div(-4)\\
=-6x\,+\,y\)
符号の変化にも注意が必要ですね。
カッコをはずす順番
カッコを外すのは中からです。
\(\,\color{red}{\{}\,\color{blue}{(かっこ)}\color{red}{\}}\,\)のようにカッコが1つではないときは、
中の\(\,\color{blue}{(かっこ)}\,\)からはずします。
\(\hspace{10pt} x-5y-\{2x\color{blue}{-(4x+9y)}\}\\
=x-5y-(2x\color{blue}{-4x-9y})\)
カッコの中部分は同類項がありますが、後で計算しなければならないので先ずは(かっこ)をはずすことを考えます。
符号の変化に注意して(かっこ)をはずしましょう。
\(\hspace{10pt} x-5y-(2x-4x-9y)\\
=x-5y-2x+4x+9y\\
=x-2x+4x-5y+9y\\
=3x\,+\,4y\)
カッコの中の同類項を先に計算すると、
\(\hspace{10pt} x-5y-(2x-4x-9y)\\
=x-5y-(-2x-9y)\\
=x-5y+2x+9y\\
=x+2x-5y+9y\\
=3x\,+\,4y\)
となります。
どちらでもいいですが、
\(\hspace{10pt} x-5y-(2x-4x-9y)\\
=3x+4y\)
のようにカッコを外すということも含めて、
二段階以上の暗算はしない方が断然計算ミスは減りますよ。
ここでも(かっこ)をはずすことを第一歩にします。
\(\hspace{10pt} 3(2a-8b)-5(a-4b)\\
=6a-24b-5a+20b\\
=6a-5a-24b+20b\)
この\(\,3\,\)行目の\(\,1\,\)行はいずれ暗算できるようになりますが、
その前の\(\,2\,\)行目のカッコを外す\(\,1\,\)行は省略しない方が良いですよ。
符号ミスが多く出る\(\,1\,\)行ですからね。
練習をかねて\(\,3\,\)行目の\(\,1\,\)行抜いてみましょう。
この練習はやろうとしないといつまでもやりません。
ただ、計算に自身が持てない場合や、慣れないうちから暗算しないようにしましょう。
\(\hspace{10pt} 6a-24b-5a+20b\\
=a\,-\,4b\)
二段階の暗算になっているわけではありませんし、なれれば難しいことではありません。
次は分数の処理方法を解説します。
苦手にしている人多いでしょう?
⇒ 式の計算(中2) 分数の文字式の加法(足し算)と減法(引き算)のコツ
算数の計算も数学の計算も基本は同じです。