2018年(平成30年)京都府で行われた公立高校入試の前期試験数学問題問3の解説です。
問3は確率の問題ですがルールも読み取りやすく計算することもないので確実に得点しておきたいところです。
京都府は問題が6まであるので番号が小さい問題は時間をかけずさっと済ませておくと良いでしょう。

問題は京都府の公式サイトにもあります。

⇒ 京都府2018年公立高校入試前期数学問題

確率問題を解くときの第一歩

確率だけにあるわけではありませんが、確率問題には一つひとつにルールがあります。
それを読み解くことから始まります。

この問題は違いますが、問題文が長いことが多いです。笑
余計な日本語を省いて必要な条件を抜き出しましょう。

 ・\(\,\mathrm{A}\,\):\(\color{black}{\fbox{ 1 }}\)~\(\color{black}{\fbox{ 8 }}\)のカードが1枚ずつ
 ・\(\,\mathrm{B}\,\):\(\color{red}{\fbox{ 1,2 }}\),\(\color{red}{\fbox{ 3,4 }}\),\(\color{red}{\fbox{ 5,6 }}\),\(\color{red}{\fbox{ 7,8 }}\),\(\color{red}{\fbox{ 9,10 }}\)の5枚
 ・\(\,\mathrm{A,B}\,\)から一枚ずつ取り出す。

これだけです。

高校入試だけでなく大学入試の確率問題でもやっておきたい

ここから先は当たり前の作業です。
確率、組み合わせ、といえば基本は樹形図ですね。

高校入試に限らず大学入試でも同じですよ。
ただ、大学入試の場合は書き切れないことが多いので途中で規則性を見抜く必要は出てきますけど、ある程度までは書き出して見ないとルールさえ理解できずに終わります。

高校入試の場合は、「例えば」と具体例をつかって説明してくれる問題もありますが、本当なら自分でやるべきことですよ。

この問題は\(\,\mathrm{A}\,\)から\(\,8\,\)つ、\(\,\mathrm{B}\,\)から\(\,5\,\)つしかないので\(\,\color{red}{全部で40通り}\,\)の樹形図で終わります。

樹形図にすると縦か横に広がるのでここでは表にします。
問題用紙の余白がギリギリだと思うので小さめの樹形図にしないと書き切れませんね。
まずは余白を八等分しておくと書きやすいです。
こういったポイントは申し訳ないけど慣れとしかいいようがありません。

\(\,\mathrm{\color{red}{A}\\color{blue}{B}}\,\) \(\,\color{blue}{1,2}\,\) \(\,\color{blue}{3,4}\,\) \(\,\color{blue}{5,6}\,\) \(\,\color{blue}{7,8}\,\) \(\,\color{blue}{9,10}\,\)
\(\,\color{red}{1}\,\)          
\(\,\color{red}{2}\,\)          
\(\,\color{red}{3}\,\)          
\(\,\color{red}{4}\,\)          
\(\,\color{red}{5}\,\)          
\(\,\color{red}{6}\,\)          
\(\,\color{red}{7}\,\)          
\(\,\color{red}{8}\,\)          

(1)\(\,\mathrm{A,B}\,\)の3つの数字が異なる確率です。
数えてもしれていますが逆の場合となる、同じ数字がある取り出し方を考えた方がはやいです。

下の表で○をつけた組み合わせが同じ数字を持った組み合わせです。

\(\,\mathrm{\color{red}{A}\\color{blue}{B}}\,\) \(\,\color{blue}{1,2}\,\) \(\,\color{blue}{3,4}\,\) \(\,\color{blue}{5,6}\,\) \(\,\color{blue}{7,8}\,\) \(\,\color{blue}{9,10}\,\)
\(\,\color{red}{1}\,\) \(\,○\,\)        
\(\,\color{red}{2}\,\) \(\,○\,\)        
\(\,\color{red}{3}\,\)   \(\,○\,\)      
\(\,\color{red}{4}\,\)   \(\,○\,\)    
\(\,\color{red}{5}\,\)     \(\,○\,\)  
\(\,\color{red}{6}\,\)     \(\,○\,\)  
\(\,\color{red}{7}\,\)       \(\,○\,\)  
\(\,\color{red}{8}\,\)       \(\,○\,\)  

\(\,\mathrm{A,B}\,\)の組は全部で\(\,40\,\)組あって、同じ数字を持つ組み合わせが\(\,8\,\)組なので、
3つの数字がすべて異なる組み合わせは残りの\(\,32\,\)組(通り)となります。

よって
 \(\displaystyle \frac{32}{40}=\underline{ \frac{4}{5} }\)

(2)\(\,3\,\)つの数字の積が\(\,8\,\)の倍数になるのは、
\(\,8\,\)のあるカードの積はすべて\(\,8\,\)の倍数であることを考えて、
\(\,2,4\,\)のかけ算が存在する部分となるので
(偶数と\(\,4\,\)の倍数のかけ算があるところ)

\(\,\mathrm{\color{red}{A}\\color{blue}{B}}\,\) \(\,\color{blue}{1,2}\,\) \(\,\color{blue}{3,4}\,\) \(\,\color{blue}{5,6}\,\) \(\,\color{blue}{7,8}\,\) \(\,\color{blue}{9,10}\,\)
\(\,\color{red}{1}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\)
\(\,\color{red}{2}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\)
\(\,\color{red}{3}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\)
\(\,\color{red}{4}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\)
\(\,\color{red}{5}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\)
\(\,\color{red}{6}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\)
\(\,\color{red}{7}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\)
\(\,\color{red}{8}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\) \(\,\color{red}{⑧}\,\)

数えると\(\,18\,\)組あります。
よって答えは

 \(\displaystyle \frac{18}{40}=\underline{ \frac{9}{20} }\)

何も考えていません。
樹形図を書いて数え上げただけです。
計算したのは部分的なかけ算だけですよ。

⇒ 全国の公立高校入試 数学過去問の解答解説

各都道府県でも確率は必ずと言って良いほど出ています。
共通して何をやっているか見ておくと良いでしょう。

⇒ 2018年京都府公立高校入試前期試験の数学問題4の解説

問4は平面図形の問題です。

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