中学生ができる数学の応用問題の解き方と解けるようになるコツです。
「数学の応用問題が解けるようになるコツってありますか?」という質問は多いのですが、先ずは「応用問題」と「難問」は違うということを知っておいて下さい。
受験に必要なのは応用問題が解けるようになることで、難問を解く必要はないのです。
大学受験を控えた高校生でも同じことが言えます。

最初に言っておきますがこれは個人的なとらえ方なので、ひとつの考え方だと軽い気持ちで読んで下さいね。
このサイト全体で言えることですが、こだわりのある人にとっては「俺の考えは違う!」って思うかもしれませんが、そういう人は読まなくていいです。
まあ、そこまでこだわる評論家はこのサイトには興味を持っていないはずなのでもしいたら単なるクレーマーとして話を進めます。笑
逆に、計算ミスや訂正すべきところがあればビシバシとご指摘下さい。(^^;)

応用問題と難問の違い

この違いを大まかに理解しておきましょう。

教科書にもある基本的な公式\(\,A\,\)というものがあります。
教科書にもある基本的な公式\(\,B\,\)というものがあります。
この場合でいう公式は計算法則にもあてはまります。

この\(\,A,B\,\)2つを組み合わせて使わないと答えまでたどり着けない問題を応用問題といいます。
(ということに「ここではしておく」ということです。)

分かり易く算数で見てみると、

 \( \mathrm{1+5\,=\,6}\)
 \( \mathrm{7-3\,=\,4}\)
 \( \mathrm{2\times 5\,=\,10}\)
 \( \mathrm{9\div 3\,=\,3}\)

の四則演算があります。
これら、足し算、引き算、かけ算、割り算が入り乱れた問題が応用問題です。
例えば、

 \( \mathrm{1+6-4+2\times 5-8\div2}\)

一方、難問といわれるものは、
「どの公式を使うのか」
または、
「使う公式は基本的なものだと分かる気がするけどどう切り込んで良いか分からない」
問題のことです。

何を言っているのかわからないでしょう?

つまりはあなたが難問と思っている問題は難問ではないということです。笑

そもそも、「難しい」という言葉は相対的なものです。

ある人にとっては、「難しい」といわれる問題でも「簡単」に思えるかもしれない。
ある人にとっては、「簡単な問題」でも「難しい」と感じるかもしれない。

つまりは、問題は人によって難問なのかどうかが決まるといえます。

受験の世界で難問といわれているのは、
例えば中学生が高校受験で出された問題に対して、
例えば高校生が大学受験で出された問題に対して使う言葉、ということですね。
「高校生にはきついだろうなあ」と一般的にいわれる問題が難問です。

中には高校受験の問題でも大学受験生が解けない場合があります。
これは高校受験では難問といわれてもおかしくないですが、大学受験で出された場合「難問」といえるでしょうか?
たぶん、いわないと思います。
おおよその大学受験生も解けないような問題が高校受験で出された場合、
その場合は、高校受験においての「悪問」といわれます。笑

つまり、
普通に「数学が苦手」という人にとって、
「応用問題」がほとんどで、「難問」はあまり関係ない、といえるということです。

ただ、めったにないですけど、公立高校の入試問題でも「意地が悪いなあ」と思える問題がないわけではありません。
とにかく点差をつけなければならないから問題作成もたいへんなのでしょう。

中学生が応用問題を解けるようになるには

では応用問題が解けるようになるにはどうすれば良いかです。

さっそく始めますが、基本問題と応用問題の違いってなんでしょう?
問題文の長さ?
問題自体の難しさ?

問題文の長さ、あれには2つの意味があると私は考えています。

1つは、問題文をわざと長くして難しく「感じさせる」ため。
ということだけではなく、日本語を読んで数学の処理ができるかを試しているのです。

先程の算数の問題で、

 \( \mathrm{7-3}\)

は短い問題ですが、

 \( \mathrm{1+16-4+2+5-8-2}\)

は長い問題文です。
 「単なる計算式が短いか長いかの違いじゃないか」
と思うかもしれませんが、数学の式は日本語で書かれていないだけで、文章だと思っていて下さい。

例えばこの計算問題が、
 「\(\,\mathrm{H}\,\)停留所行きのバスが車庫を出て一つ目に停車するバス停留所を\(\,\mathrm{A}\,\)、二つ目に停車するバス停留所を\(\,\mathrm{B}\,\)、のように順番に止まるバス停留所の名前をアルファベット順に名前をつけます。\(\,\mathrm{A}\,\)のバス停留所で1人乗ってきました。\(\,\mathrm{B}\,\)のバス停留所で\(\,16\,\)人乗ってきましたが、次の\(\,\mathrm{C}\,\)のバス停留所では乗ってきた人はいなくて降りた人が\(\,4\,\)人います。さらに\(\,\mathrm{D}\,\)のバス停留所では\(\,2\,\)人乗り、降りた人はいませんでした。その後\(\,\mathrm{E}\,\)のバス停留所では\(\,5\,\)人が乗り込み、降りた人はいませんでした。続いて\(\,\mathrm{F}\,\)伸ばす停留所では\(\,8\,\)人が降りましたが乗ってくる人はいませんでした。\(\,\mathrm{G}\,\)のバス停留所では乗る人はいなくて、降りた人が\(\,2\,\)人いました。このバスが最終停留所の\(\,\mathrm{H}\,\)停留所についたとき降りた人は何人か求めなさい。ただし、最終停留所では乗客は全員降りなくてはならず、バスは回送となり車庫に戻ります。」

さて、これは応用問題なのでしょうか?

もう一つは、解答を得るために問題作成者がいろいろと条件をくれている場合です。
「規則性」という数学の根本になるような問題は公式があてはめにくいものが多いです。
だから問題文の中で規則性を見つけられるようにいろいろと説明を書いてくれているのです。

最近では確率やデータの問題でもものすごく問題文が長いものもあります。
ただ、答えは簡単なのですが、ルールを読み取るのに時間がかかる問題が増えています。

この場合は、ルールを読み取りやすくするために書いていくとどうしても長くなる、という親切な問題だからです。
これは公立高校入試で非常にに多くなっていますし、中教審の方針から考えるとさらに増えてきそうな感じです。

分かり易いのはセンター試験の問題ですね。

問題にある最初の条件だけでは非常に難問に思える問題も、少しずつヒントをくれて最後の答えを出せるまで誘導してくれています。
センター試験を受験した人でもあまり考えたことないかもしれませんが、あれって分野によっては、初期の条件だけで最終の答えを求めよ、って問題だったらほとんどの受験生は解けませんよね。まあ、誘導があっても最後まで解けない受験生も多いけど。笑

だから、どっちにしても問題文が長い問題には難しい問題というのは少ないものなんです。
実際、大学入試でも、高校入試でも良く研究している人は、問題文が単純なものほど難問が多いということを知っていますよ。

それは、問題文が長いと条件が多く与えられているという、実はヒントの山なんです。
ほとんどの問題には余計な条件は書いてなくて、答えにたどり着けるだけの必要な条件が書かれているので、
すべての条件を見抜くこと。
これが応用問題を解くポイントになります。

そのために必要になってくるのが定理や公式を覚えておくということなのです。

定理(公式)\(\,A\,\)は覚えているけど、問題文中でもう一つの条件で知っておかなければならない定理(公式)\(\,B\,\)を忘れていた。
そのときにはこの応用問題が解けないのです。

応用問題が解けない理由はほとんどがこのケースで、
抜け落ちがないように定理、公式と呼ばれる基本的な数学の知識を頭の中に入れておくこと。

それが応用問題が解けるようになるポイントです。

数学の成績を上げる、応用問題を解けるようになるのに必要なのは難しい問題を解くことではありません
基本的なことを幅広く繰り返し、定着させておくことなのです。

公立高校入試では難問はない、と考えていて良いです。
応用問題はあります。

公立高校入試は中学数学全体を理解できているかを図るものです。
たった\(\,50\,\)分から\(\,60\,\)分の試験で\(\,3\,\)年分を、
できるだけ広く出題内容に含ませるためにはどうしても基本を組み合わせて作るしかありません。

その一つひとつの知識が抜けていると、答えまではたどり着けないようになっています。

公立高校入試の場合は途中の求め方を書く記述問題は少ないです。
東京都などは客観性を持たせるようにマークシートまで採用されてますよね。

答えが\(\,A,B\,\)の定理を組み合わせた問題だと\(\,A\times B\,\)で答えが出てはじめて点数になります。

\(\,A\,\)の定理は知っている、\(\,B\,\)の定理は忘れている、という状態では点数になりません。
だから基本を幅広く知識を得て、組み合わせる練習をするのです。

まとめ

入試の問題は少ない問題数で数学全体の習得度を見ます。
そのため1つひとつの問題の中でいくつもの定理(公式)を組み合わせて解くような問題になっているのです。

問題文中で条件は与えてくれますが、全部のヒントをあげていたのではみんなできてしまうので、差がつかない。
すると合否の判定ができないので、少し難しく感じるように、長い文中でヒントを隠してあるのです。

入試の問題は、教科書の知識で答えが出てくるようにできていますので、どのようにしてヒントを隠すかを問題作成者は考えます。
1つの問題の中にいくつも隠してあります。
そこに、問題の難易度というものが出てくるんです。

解答を読んでみると、「そうか!」と思えるものも良くあるでしょう?
試験中に自分で気が付くか、気が付かないか、それは問題への取り組み方によります。

でも、その前に大切なのは、必要な知識を覚えておくということです。
高校入試に必要な言葉は多くはないので1週間くらい取り組んで覚えてしまうといいです。

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なら十分可能です。

基本を広く繰り返し定着させて、条件を見落とさないこと、それが応用問題といわれる問題の解き方です。

しっかり数学の言葉を覚えて、
条件さえしっかり拾い出せれば、
難しいと思える問題も難問ではなくなりますよ。

もちろん、応用問題や難問を解くときに必要な作業も、その作業を覚えられるように『覚え太郎』には書いてあります。

⇒ 中学生が数学で計算スピードが遅い原因とミスが多い人に必要な計算力

ある程度、数学の基本が身につけば計算スピードも遅いとは感じなくなりますよ。

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