正の数負の数の加法(足し算)と減法(引き算)と乗法(掛け算)と除法(割り算)の混じった計算ポイントです。
練習問題を取り上げて説明しますが、ここができれば高校入試まで文字式でも無理数計算でも同じ方法で通せます。
答えが出れば良いのではなく、はやく、ミスを少なくする方法で慣れておくと良いでしょう。
正の数負の数の計算で加減乗除の混じった計算のポイント
加減(加法と減法)とは足し算引き算
乗除(乗法と除法)とは掛け算割り算
のことです。
これらの計算が混じる計算では
掛け算割り算が先で、
足し算引き算が後になります。
正の数負の数計算問題のまとめ
「正の数負の数」で学ぶことは計算だけではありませんが、
ここは計算の総復習みたいなものです。
ここができれば、加法減法や乗法除法は理解できているということです。
ただし、
答がでればいい、という人は後々数学で苦労しますよ。
計算を速く、早く、ミスを少なくできるように、
数学らしく、計算方法に工夫を加えて行きましょう。
ここで取り上げている問題は、
足し算と引き算とかけ算と割り算が混じっている計算です。
部分的には計算方法はわかっているとは思いますが、確認しておいてください。
さっそく問題に入りましょう。
(1)\(16-(-12)\times (-2)\)
(2)\( 5+(-3)^2-7\)
(3)\( (-2)^3+3\times (-4)\)
(4)\(5+(1-4)\times 2\)
(5)\( -8-6\times (4-7)\)
※問題4までは別のページです。
このページにはありません。
かけ算、割り算が先で、足し算、引き算が後です。
( )が付いていればその中が先ですけどね。
こういう加減乗除が混じった計算では、
どこで計算が途切れるかを見極めることが重要です。
ルール通りやれば簡単だけど、慣れるまではある程度経験を積むしかありません。
\( (-12)\times (-2)\)
この部分がかけ算なので先に計算します。
かけ算わり算部分は足し算引き算より先ですよ。
\((-12)\) や \( (-2)\) は引き算ではなく、
「マイナス」という符号と考えます。
\(\hspace{10pt} 16-(-12)\times (-2)\\
=16-24\\
=-8\)
簡単な計算ほどミスのないようにしましょう。
「=」を縦にそろえると確認しやすいですよ。
どんどん行きますがここまでが分からない場合は
を見なおしておくといいです。
計算の途切れるところ
足し算と引き算で計算が途切れます。
\( (-3)^2\) だけがかけ算です。
\( (-3)^2\) や \((-2)^3\) などもかけ算と同じですよ。
\( (-3)^2=(-3)\times (-3)=9\)
\( (-2)^3=(-2)\times (-2)\times (-2)=-8\)
問題に戻ります。
\(\hspace{10pt} 5+(-3)^2-7\\
=5+9-7\\
=14-7\\
=7\)
\( (-2)^3\) と \( 3\times (-4)\) 部分はかけ算なので先に計算します。
間の+で計算が途切れることに注意しましょう。
\(\hspace{10pt} (-2)^3+3\times (-4)\\
=-8+(-12)\\
=-8-12\\
=-20\)
かけ算よりも( )の中の処理を先にするのが基本です。
( )の中に直接かけた方が楽な場合があるけど、文字を扱う場合ですね。
\(\hspace{10pt} 5+(1-4)\times 2\\
=5+(-3)\times 2\\
=5+(-6)\\
=5-6\\
=-1\)
計算ミスを減らす計算の進め方
これも( )の中が先です。
次にかけ算部分を計算します。
\(\hspace{10pt} -8-6\times (4-7)\\
=-8-6\times (-3)\\
=-8-(-18)\\
=-8+18\\
=10\)
そこまで計算ミスはしないよ、
というくらい縦にイコール(=)をそろえてみました。
それくらいミスは誰にでもあるということです。
これから先も「=」は縦にそろえるクセがつくぐらい続けてみて下さい。
ミスがなくなるとはいいませんが、確実に減ります。
計算も少しずつややこしくなってきましたが、ようやく次に割り算が出てきます。
2、3年生に取っては簡単に思えるでしょうが計算の順序の確認はしておいてくださいよ。
文字式になっても計算のルールは同じですから。
長くなるので続きの分数計算は別にしておきます。
今回確認したのは、
足し算引き算よりかけ算わり算が先で、
(カッコ)がある場合はカッコの中が優先、
ということですね。
この後割り算が出てきますが心配しなくて大丈夫です。
割り算は処理のしかたで特別な計算ではない、ということがわかりますので、
ちょっと手を加えれば誰でもできるようになります。
⇒ 正の数負の数で分数計算が混じった加減乗除の練習問題とポイント
計算の方法は、文字式でも、高校の数学でも同じです。