文字と式の展開でミスのしやすい計算練習問題を用意してみました。
数学を始めて文字式の表し方や約束ごと、代入のときの注意点などがありましたが、
文字式の展開でミスしていたら意味がありません。
練習問題のなかで注意点とおさえておくポイントをお伝えします。
基本的なことですがここができれば高校数学までの計算はだいたい大丈夫です。
文字式の展開処理の仕方で数学は変わる
これから計算のポイントをおさえていきますが、
計算といっても算数ではありません。
答えが出れば良いのではなく、やり方によっては複雑な計算でもどれだけ楽に、どれだけ速くできるようになるかを感じながら楽しんで見て下さい。
計算が遅いという人も、計算スピードが大切なのではなく、処理の仕方が大切だと分かればこれらの数学の勉強内容が大きく変わると思いますよ。
問題の中で解説しています。
(1)\( (-2x+3)+(4x-6)\)
(2)\( (7a-16)-(-a-23)\)
(3)\( 2(5a-8)+6(3a-5)\)
(4)\( 5(x-2)-2(4x-3)\)
※
問題5となっていますが問題4までは別のページにあります。
展開は(かっこ)カッコのあつかいに注意
(かっこ)がついた計算は、
(かっこ)の中が計算できれば先に計算します。
しかし、
文字を含んだ式の計算では( )の中が計算できない、同類項がない場合がほとんどなので先ずは、( )をはずすことです。
もう一度いいます。
(かっこ)を無くすことがまず最初です。
そのために、基本的な計算規則を覚えてしまいましょう。
例題の中で説明しますのでそれで十分です。
何度も繰り返せば自然に、レベルの高い計算でもできるようになっているはずです。
これはかけ算や割り算が無いので、ただ( )をはずせば良いだけです。
\(\hspace{10pt} (-2x+3)+(4x-6)\\ \\
=-2x+3+4x-6\\ \\
=2x-3\)
2行目から3行目は今までの練習で暗算出来るようになっているでしょうから省略しました。
まだ間違えるようならもう少し練習しましょう。
その時に、一気に答えを書かず同類項1つひとつ、確実に書くようにすればミスは減ります。
展開するときの1番の注意点
これも( )を外すだけですが、符号に注意しましょう。
\(\hspace{10pt} (7a-16)\color{red}{-(-a-23)}\\ \\
=7a-16\color{red}{+a+23}\\ \\
=8a+7\)
1行目から2行目への符号の変化には注意してください。
2行目から3行目は、\( 8a\) を先ず書いて、
\(\hspace{10pt}7a-16+a+23\\ \\
=\color{red}{8a} (まだ途中です)\)
その後、定数項を後で計算して確実にしましょう。
\(\hspace{10pt}7a-16+a+23\\ \\
=8a\color{blue}{+7}\)
一気に書き上げなくても良いのです。
同じく先ずは( )を外しましょう。
\(\hspace{10pt} \color{red}{2}(5a-8)+\color{red}{6}(3a-5)\\ \\
=10a-16+18a-30\\ \\
=28a-46\)
係数をカッコの中すべての項にかけることを忘れないでください。
これも(3)と同じだけど、符号に注意しましょう。
\(\hspace{10pt} 5(x-2)\color{red}{-2(4x-3)}\\ \\
=5x-10\color{red}{-8x+6}\\ \\
=-3x-4\)
次は分数計算に入りますがちょっと説明が長くなるので、一度ここで区切ります。
分数の文字式の使い方は数学が苦手になる1つの原因です。
そもそも分数計算が苦手な上に文字がややこしく関わってくるからですが、分数の計算は数字だけでの場合も、文字式でも1つの方法で通すことができるので難しくないということを知っておいてください。
ふくざつに見えるところを要領よくできるかどうかで今後の数学を大きく変えてしまうので
を参考にしてみて下さい。
もっと先の話になりますが、 高校の「数列」をあつかうときに分数の文字式処理が下手くそだと、 数列ダメダメで数列を捨てることになりますよ。w
もちろんそこに行くまでに数学をあきらめることなどないように計算は工夫して素早くできるようになっておきましょう。
分数計算でも大丈夫と感じたら
⇒ 分数の文字式計算問題をはやく処理するコツとポイント(中学1年)
ミスを減らしながらはやく文字式や数値処理する計算のコツを確認して下さい。