2019年(平成31年度)に愛知県で行われた公立高校入試、全日制課程Aの数学問題と第2問の解説です。
第2問は規則性と文字式、合同な図形、確率、関数とグラフの読み取り問題の集合です。
それほどややこしい計算があるわけではありませんので、第3問に時間を残せるように手際よく処理したい所です。

問題は愛知県が公表してくれています。

⇒ 2019年度A日程数学問題

 \(\,\large{2}\,\)

(1)
奇数の並びと、その積が書かれた規則性の読み取り問題です。
文字式を使って方程式を立てればすぐに終わります。

 \(\,1\,\)段目は奇数の並び
 \(\,2\,\)段目は一つの奇数とその次の奇数の積

が並んでいます。

\(\color{black}{\fbox{ ア }}\)と\(\color{black}{\fbox{ イ }}\)は連続する2つの奇数なので、

 ア:\(\,\color{red}{2n-1}\,\)
 イ:\(\,\color{blue}{2n+1}\,\)

と整数\(\,n\,\)を用いて文字式で表すと、
その積 \(\,(\color{red}{2n-1})(\color{blue}{2n+1})\,\) が\(\,899\,\)だから

 \(\begin{eqnarray}
(\color{red}{2n-1})(\color{blue}{2n+1})&=&899\\
4n^2-1&=&899\\
4n^2&=&900\\
n^2&=&225\\
\end{eqnarray}\)

自然数の並びだから\(\,n\,\)は正の整数として問題ないので、

 \(n=15\)

このとき、

 \(\hspace{10pt}\color{red}{2n-1}\\
=2\times 15-1\\
=\underline{ 29 } \color{black}{\fbox{ア}}\)

 \(\hspace{10pt}\color{blue}{2n+1}\\
=2\times 15+1\\
=\underline{ 30 } \color{blue}{\fbox{イ}}\)

\(\,225\,\)は素因数分解すると

 \(225=3^2\times 5^2\)

です。(素因数分解は自分でやりましょう。)
『覚え太郎』会員は基礎編で\(\,16\,\)の平方数まで覚えているので素因数分解するまでもありませんね。

それと、\(\color{black}{\fbox{ア}}\)と\(\color{black}{\fbox{イ}}\)ですが、

 ア:\(\,a\,\)
 イ:\(\,a+2\,\)

とおいても結果は同じですが、因数分解するとき

 \(\begin{eqnarray}
a(a+2)&=&899\\
a^2+2a-899&=&0\\
(a-29)(a+31)&=&0
\end{eqnarray}\)

と、定数項が素数の大きな積になります。

⇒ 中学数学で使う文字式の一覧(奇数や偶数などの整数の表し方)

\(\,2\,\)連続奇数の表し方は覚えておいた方が何かと楽ですよ。

⇒ 数学の問題と会話できるようになる『覚え太郎』

自分で言うのもなんですが、オススメです。笑

(2)
正方形が2つ重なる、これも良くある問題です。

『覚え太郎』会員は「平行と合同」のカード【合同発見シリーズ】を見直しておいて下さい。

条件を図に書き込んで等しい角度を示します。
長さは具体的には必要無いので、辺については等しいことだけ分かるようにすれば良いだけですよ。
共通になっている\(\,\mathrm{\color{magenta}{∠EDC}}\,\)があることに気がつけば合同の証明は簡単です。

先ずは合同の証明をします。

 \(\,\mathrm{△AED}\,\)と\(\,\mathrm{△CGDF}\,\)で
正方形の\(\,1\,\)辺になっているので
 \(\,\mathrm{AD=CD}\,\) ・・・①
 \(\,\mathrm{ED=GD}\,\) ・・・②
正方形の4つの角は皆等しく\(\,90°\,\)で、
共通の\(\,\mathrm{\color{magenta}{∠EDC}}\,\)を引いた角も等しくなるので
 \(\begin{eqnarray}
\mathrm{\color{red}{∠ADE}}&=&\mathrm{∠ADC-\color{magenta}{∠EDC}}\\
&=&90^{\circ}-\color{magenta}{∠\mathrm{EDC}} ・・・③
\end{eqnarray}\)

 \(\begin{eqnarray}
\mathrm{\color{blue}{∠CDG}}&=&\mathrm{∠EDG-\color{magenta}{∠EDC}}\\
&=&90^{\circ}-\color{magenta}{∠\mathrm{EDC}} ・・・④
\end{eqnarray}\)
③④より
 \(\,\mathrm{\color{red}{∠ADE}=\color{blue}{∠CDG}}\, ・・・⑤\)
①②⑤から
 \(\underline{ 2辺とその間の角 }\)がそれぞれ等しい
ので、
 \(\,\mathrm{△AED ≡ △CGD}\,\)

ここまではすぐに終わりますので、後は角度を求めるだけですが、
合同が示されたので\(\,\mathrm{∠DCG}\,\)は\(\,\mathrm{∠DAE}\,\)と等しいことが分かります。

合同な図形の対応する辺と角はそれぞれ等しいからですよ。 
辺\(\,\mathrm{AC}\,\)は正方形の対角線なので、
 
 \(\mathrm{∠CAD}=45^{\circ}\)

よって、

 \(\begin{eqnarray}
\mathrm{∠DCG}&=&\mathrm{∠DAE}\\
&=&\underline{ 45^{\circ} }
\end{eqnarray}\)

答え \(\color{black}{\fbox{ Ⅰ }}\) \(\,\underline{ 90 }\,\) \(\color{black}{\fbox{ Ⅱ }}\) \(\,\underline{ 45 }\,\)

こんなところで時間をかけている場合ではありません。
先に行きます。

(3)
さいころ2つの出目の積だけコマを進める問題です。

このような問題は、どのような動きをするか確認してからです。

あちこちの高校入試で出ていますが、2018年度の神奈川県の公立入試なんかが良い練習になりますよ。

⇒ 神奈川県公立入試2018年(平成30年)の数学問5確率問題の解説

この問題だと、\(\,\mathrm{A}\,\)をスタート位置としてコマを順番に回していくと、

例えば、
コマが\(\,\mathrm{B}\,\)に止まるのは出目の積が

 \(\,1,6,11,16,21,26,31,36\,\)

のときで、\(\,5\,\)で割って\(\,1\,\)余る数の場合です。

(さいころの出目の積で出てこない数字もあります。)

同じ様に

 \(\,\mathrm{C}\,\)に止まるのは\(\,5\,\)で割って\(\,2\,\)余る数の場合
 \(\,\mathrm{D}\,\)に止まるのは\(\,5\,\)で割って\(\,3\,\)余る数の場合
 \(\,\mathrm{E}\,\)に止まるのは\(\,5\,\)で割って\(\,4\,\)余る数の場合
 \(\,\mathrm{A}\,\)に止まるのは\(\,5\,\)で割って\(\,0\,\)余る数の場合
(\(\,5\,\)で割って\(\,0\,\)余るというのは、\(\,5\,\)で割り切れる、ということです。)

この中では、さいころの出目の積だと\(\,5\,\)で割り切れる数が一番多くなりますが一応確認しておきましょう。

さいころ2つの場合は樹形図よりは表の方が見やすいですね。

大小どちらでも良いですが、大を赤小を青で出目表を書くと
(表の中の数字はその積です。)

 \(\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|c|} \hline
& \color{blue}{1} & \color{blue}{2} & \color{blue}{3} & \color{blue}{4} & \color{blue}{5} & \color{blue}{6} \\ \hline
\color{red}{1} & 1 & 2 & 3 & 4 & \color{magenta}{5} & 6 \\ \hline
\color{red}{2} & 2 & 4 & 6 & 8 & \color{magenta}{10} & 12 \\ \hline
\color{red}{3} & 3 & 6 & 9 & 12 & \color{magenta}{15} & 18 \\ \hline
\color{red}{4} & 4 & 8 & 12 & 16 & \color{magenta}{20} & 24 \\ \hline
\color{red}{5} & \color{magenta}{5} & \color{magenta}{10} & \color{magenta}{15} & \color{magenta}{20} & \color{magenta}{25} & \color{magenta}{30} \\ \hline
\color{red}{6} & 6 & 12 & 18 & 24 & \color{magenta}{30} & 36 \\ \hline
\end{array}\)

これをどこに止まるか記号で示してみると

 \(\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|c|} \hline
& \color{blue}{1} & \color{blue}{2} & \color{blue}{3} & \color{blue}{4} & \color{blue}{5} & \color{blue}{6} \\ \hline
\color{red}{1} & B & C & D & E & \mathrm{\color{magenta}{A}} & B \\ \hline
\color{red}{2} & C & E & B & D & \mathrm{\color{magenta}{A}} & C \\ \hline
\color{red}{3} & D & B & E & C & \mathrm{\color{magenta}{A}} & D \\ \hline
\color{red}{4} & E & D & C & B & \mathrm{\color{magenta}{A}} & E \\ \hline
\color{red}{5} & \mathrm{\color{magenta}{A}} & \mathrm{\color{magenta}{A}} & \mathrm{\color{magenta}{A}} & \mathrm{\color{magenta}{A}} & \mathrm{\color{magenta}{A}} & \mathrm{\color{magenta}{A}} \\ \hline
\color{red}{6} & B & C & D & E & \mathrm{\color{magenta}{A}} & B \\ \hline
\end{array}\)

数えれば答えが出ます。

 答え \(\,\underline{ ア }\,\) 確率は \(\displaystyle \underline{ \frac{11}{36} }\)

きれいな計算だけで数学の答えが求まるわけではありません。
特に、場合の数や確率は調べ尽くす、という気持ちを持っておかないと答えは簡単でも、答えまでたどり着けない問題が増えてきていますよ。

(4)
電話料金の基本料金を変えてあります。
プランが3つありますので、通話する時間によってお得なプランを探そうという問題です。

 \(\,\mathrm{X}\,\):\(\,30\,\)分まで通話料金は\(\,0\,\)円ですが、基本料金は\(\,1200\,\)円

\(\,1\,\)分も通話しなくても\(\,1200\,\)円がかかるプランです。

 \(\,\mathrm{Y}\,\):\(\,60\,\)分まで通話料金は\(\,0\,\)円ですが、基本料金は\(\,2000\,\)円

\(\,1\,\)分も通話しなくても\(\,2000\,\)円かかりますますが、
ある程度通話する人にとっては\(\,\mathrm{X}\,\)プランよりも安くなります。

 \(\,\mathrm{Z}\,\):通話時間関係なしに\(\,2800\,\)円

基本料金は\(\,\mathrm{X,Y}\,\)に比べて高いですが、通話時間がかなり多い人はこのプランの方が安くなります。

通話時間によってお得なプランが違います。
それを見比べてみようというのが問題です。

グラフですべて解決します。


プラン\(\,\mathrm{X}\,\)は\(\,30\,\)分までは\(\,1200\,\)円で一定、
それ以上通話時間があれば\(\,1\,\)分あたり\(\,40\,\)円追加されるので、
通話時間\(\,x\,\)と支払う料金\(\,y\,\)との関係は、
\(\,0≦x≦100\,\)においてグラフにすると
これが答えです。


\(\,\mathrm{Y}\,\)プランが一番安い通話時間を求めます。

3つのプランのグラフを書いて、一番下になる部分が求める通話時間になります。

①で\(\,\mathrm{X}\,\)のグラフは書きました。
\(\,\mathrm{Y}\,\)と\(\,\mathrm{Z}\,\)の料金グラフを書き足します。

\(\,\mathrm{Y}\,\)プランは、
 \(\,60\,\)分まで\(\,2000\,\)円で一定で、
 その後\(\,1\,\)分ごとに\(\,40\,\)円ずつ料金が増します。

\(\,\mathrm{Z}\,\)プランは、
 \(\,2800\,\)円で料金は一定です。
この中で\(\,\mathrm{Y}\,\)プランが最も安い通話時間は、\(\,\mathrm{Y}\,\)プランが一番下になる部分で、

 \(\,\underline{ 50 }\,\)分から\(\,\underline{ 80 }\,\)分の間の通話時間

であれば、\(\,\mathrm{Y}\,\)プランが最も安くなります。

以上で \(\,\large{2}\,\) は終わりです。

確率の問題に時間がかかったかもしれませんが、
最初から樹形図を書くか、表を書くと決めておけば大した問題ではありません。

書き出す場所がせまい?
問題の最初のページにも【注意】が書いてありますが、白紙のページが使えますよ。

⇒ 2019年愛知県公立高校入試A日程の数学問題と解説【第3問】

\(\,\large{3}\,\)は図形総合問題です。
少し計算力を試されますが、たいしたことはありません。

⇒ 愛知県公立高校入試2019年A日程の数学問題と解説第1問

\(\,\large{1}\,\)と\(\,\large{2}\,\)で時間をかけずに処理して、
\(\,\large{3}\,\)に時間配分をおかないと、基本を組み合わせた応用になっていますので高得点は難しくなります。

⇒ 全国の公立高校入試 数学過去問の解答解説

\(\,2018\,\)年度の愛知県の問題も同じ構成です。
難しい問題集は必要ありませんが、基本が抜けていないかどうかが対策ポイントになりますね。

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