中学3年の因数分解の公式まとめと典型的な応用問題の解き方の解説です。
中学であつかう因数分解の公式は多くありません。
展開と因数分解は反対の操作なのでどちらかをしっかり公式として覚えていれば大丈夫ですが、
応用問題でも因数分解には必ずできる手順がありますので練習をある程度しておけばはやさはかなり変わります。

中学生が使う因数分解公式の確認

実際に中学の数学で使う因数分解の公式を確認しておきます。

 \(\color{red}{x^2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)}\)

 \(\color{magenta}{x^2+2ax+a^2=(x+a)^2}\)

 \(\color{red}{x^2-2ax+a^2=(x-a)^2}\)

 \(\color{magenta}{a^2-b^2=(a+b)(a-b)}\)

この4つだけです。

しかも、この中には覚えなくても良いものもあります。

⇒ 因数分解の応用 覚えなくても良い公式とその利用方法(中学3年)

で確認しておくとすべてが1つの方法で因数分解できることがわかりますよ。

これまでの説明の中でも何度も言っていますが、
 「因数分解せよ」という問題は必ず因数分解できる
ように問題がつくられています。

作業方法を間違えないように練習しましょう。

問題に入ります。

問題1
次の式を因数分解せよ。

(7)\( 9x^2-12x+4\)
(8)\(x^2-4\)
(9)\(25x^2-9y^2\)
(10)\(3a^2-3a-60\)
(11)\(4a^2b-b^3\)
(12)\(x^3+6x^2-7x\)


問題1の(1)から(6)はこのページにはありませんので、
問題番号は気にしないでください。

2次の係数が1ではない因数分解

(7)\( 9x^2-12x+4\)

これは定数項だけでは無く、
 \( x^2\) の項も平方数の場合です。
 \( 9x^2=(3x)^2\)

で、これも中学生の間のズルイ考え方かもしれないけど、
 \( x^2\) の係数が\(\,1\,\)でないときは、

 共通因数がある
または
 \(\,x^2\,\)の項は平方数

のどちらかしかありません。

「タスキガケ」が高校の数学になっているので、
上の\(\,2\,\)つ以外中学では出てこないことになっています。

共通因数を抜き出すのは因数分解の第一歩だから、
共通因数が無いと分かったら、平方数であることを確認して下さい。

その後は、\(\,2\,\)通りの因数分解が考えられます。

一つ目は、\(\color{red}{(a+b)^2}\) か \(\,\color{red}{(a-b)^2}\,\)の形に因数分解されるもの。
二つ目は、\(\color{red}{(a+b)(a-b)}\) に因数分解されるもの。

見分け方は、\(\,x\,\)の\(\,1\,\)次の項があるか、ないか、です。
この問題は、\(\,x\,\)の\(\,1\,\)次の項 \((-12x)\) があるので、一つ目のタイプになります。

 \(\hspace{10pt} 9x^2-12x+4\\
=(\color{red}{3x})^2-12x+\color{blue}{2}^2\\
=(\color{red}{3x}-\color{blue}{2})^2\)

見直しは、因数分解したものが展開して問題に戻るか確認すれば確実です。

典型的な平方の差の因数分解

(8)\(x^2-4\)

これは\(\,a^2-b^2\,\)の形なので、
 \(\color{red}{ (x+a)(x-a)=x^2-a^2}\)
の展開公式の逆を利用します。

展開公式の逆が因数分解の公式になるので、

 \(\color{red}{ x^2-a^2=(x+a)(x-a)}\)

です。

だから、

 \(\hspace{10pt} x^2-4\\
=\color{red}{x}^2-\color{blue}{2}^2\\
=(\color{red}{x}+\color{blue}{2})(\color{red}{x}-\color{blue}{2})\)

この公式は無理数でも、高校でも何度も使うので必ず覚えておいた方が良いですが、
定数項が\(\,4\,\)となるのは

 \(\color{black}{\fbox{1×4}}\) \(\color{black}{\fbox{2×2}}\)

の組合せですが、
 「定数項が\(\,-4\,\)、\(\,1\,\)次の項が\(\,0\,\)」
であることを考えると
 「かけて\(\,-4\,\)、足して\(\,0\,\)
となるのは、
\(\,2\,\)と\(\,-2\,\)の組合せになるので今まで通り
 \(x^2-4=(x+2)(x-2)\)
ともできます。

公式暗記型の人がよく間違えるのは、
\( (x-2)^2\) としてしまうことですね。

最初の内だけど、特に注意しておいてください。

やはり一番の見直しは展開して問題に戻るかどうかを確認することです。

(9)\(25x^2-9y^2\)

これも平方数の差 \(\color{red}{a^2-b^2}\) です。

 \(\hspace{10pt} 25x^2-9y^2\\
=(\color{red}{5x})^2-(\color{blue}{3y})^2\\
=(\color{red}{5x}+\color{blue}{3y})(\color{red}{5x}-\color{blue}{3y})\)

\(\,1\,\)次の項がないのでこれくらいは見抜けるように少し練習しておくと良いです。

基本通りの因数分解手順を踏めば因数分解は必ずできる

(10)\(3a^2-3a-60\)

「\(\,2\,\)次の項の係数が\(\,1\,\)ではないし、定数項も平方数じゃない。」
などという見方をしてしまった場合、基本ができていません。

これは今までの総復習みたいなものです。
 因数分解の第一歩は共通因数を抜き出すこと
ですよ。

それを忘れないようにしましょう。

 \(\hspace{10pt} 3a^2-3a-60\\
=3(a^2-a-20)\)

ここで終わってはいけません。
 (かっこ)の中がまだ因数分解できるかどうか
を必ず確認しましょう。

これは \(\color{red}{x^2+(a+b)x+ab}\) が使えます。

かけて\(\,-20\,\)、足して\(\,-1\,\)、になる組み合わせは、
 \(\,\color{red}{+4}\,\)と\(\,\color{blue}{-5}\,\)
です。

 \(\hspace{10pt} a^2-a-20\\
=(a\color{red}{+4})(a\color{blue}{-5})\)

だから、

 \(\hspace{10pt} 3a^2-3a-60\\
=3(a^2-a-20)\\
=3(a+4)(a-5)\)

 (カッコ)の中も因数分解出来なくなるまで
因数分解を続けるのですよ。

(11)\(4a^2b-b^3\)
これも共通因数\(\,\color{red}{b}\,\)があるので

 \(\hspace{10pt} 4a^2b-b^3\\
=\color{red}{b}(4a^2-b^2)\)

(かっこ)の中が因数分解できないかを見ると、平方の差になっているのでまだ因数分解できます。

もう説明はいらないでしょう。

 \(\hspace{10pt} 4a^2b-b^3\\
=b(4a^2-b^2)\\
=b(2a+b)(2a-b)\)

\(\,3\,\)次以上の項を持つ多項式の因数分解は、必ず共通因数を持ちますよ。

中学の間(高校入試まで)は、だけど。

(12)\(x^3+6x^2-7x\)

これも共通因数を抜き出して、(かっこ)の中を因数分解するだけ。
  
 \(\hspace{10pt} x^3+6x^2-7x\\
=x(x^2+6x-7)\\
=x(x+7)(x-1)\)

やっと因数分解の基本が終わりました。

展開、因数分解は普通の計算でも応用が効きますから

⇒ 文字式の展開とは?分配の方法と割り算のときのポイント(中学3年)

⇒ 因数分解とは?公式がいらなくなる問題の解き方のポイント(中学3年)

から復習しておくと良いです。

次は展開・因数分解を利用した計算をやって見ましょう。

⇒ 中学3年の乗法展開公式や因数分解と計算を楽にする利用方法

あなたはすでに次の問題が、
「応用というにはちょっと物足りない」
くらいになっているはずですが、確認しておくと良いです。

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