中学2年の「式の計算」では計算が主になっている単元ではありますが文字式を使った説明と等式変形は後々まで、高校の数学までつながりますので少し注意しておいて下さい。簡単な計算ばかりに見えますが、文字式の計算スピードを左右する分かれ道となるところでもありますので重要な項目なのです。
ここではこの単元で出てくる用語などをまとめておきます。

式の計算(2年)の項目と用語説明

項目としては、単項式、多項式、次数、指数、等式変形、文字式の利用、などです。
表題通り計算が主になりますが、1年のときと比べると数学の言葉が増えます。

教科書にもあるので少しですが用語の説明をしておきます。

 \(\color{magenta}{\fbox{ 単項式 }}\)

 \(2x\,,\,ab\,\,,\,r\,,\,-15\)

のように文字と数字のかけ算(乗法)だけで表されている式のことを単項式といいます。
数字だけでも単項式です。

\(\,3\,\)年で因数という言葉が出てくると混乱する人が出てくるのでしっかり意味を使い分けておきましょう。
因数とはかけ算の形で表された\(\,1\,\)つひとつの数や文字のことです。
 
 \(\color{magenta}{\fbox{ 多項式 }}\)

 \(5a-b+6c-6\)

 \(x^2+5x-6\)

のように単項式が足したり引いたりされている式のことを多項式といいます。

多項式の中にある一つひとつの単項式をといいます。

 \(\color{magenta}{\fbox{ 係数 }}\)

多項式の各項の数字を係数といいます。

 \(5a-b+6c-6\)

の多項式では、
 \(\,a\,\)の係数は\(\,5\,\)
 \(\,b\,\)の係数は\(\,-1\,\)
 \(\,c\,\)の係数は\(\,6\,\)
という呼び方をします。
 文字のない\(\,-6\,\)は定数項といいます。

注意点としては係数の\(\,1\,\)は省略しますので、
 \(a-b\)
の\(\,a\,\)の係数は\(\,1\,\)で、\(\,b\,\)の係数は\(\,-1\,\)となります。

 \(\color{magenta}{\fbox{ 次数 }}\)

単項式でかけられている文字の数を次数といいます。
同じ文字も違う文字もかけられた数だけ次数に加わるので注意しておきましょう。

 \(a^3=a\times a\times a\) なので\(\,3\,\)次
 \(ab^2=a\times b\times b\) なので\(\,3\,\)次

と文字は違ってもかけられている文字数が同じなので\(\,3\,\)次になります。

指数についても誤解のないように、同類項の整理と共にしっかり理解しておきましょう。

分数を計算するときの同類項のまとめ方も、慣れておくように練習しておくと良いです。
計算力は十分あるのに要領が悪すぎる人が多くてもったいないです。

計算できれば良いのでは無くもっと楽に計算できる方法が次々に出てくる、
といつも気を配らせておけば、計算部分はそれほど難しくもありませんし、後は単なる算数と同じで計算するだけとなります。

指数についてはコツがありますが、中学の間はそんなに難しく考える必要はありません。
ただ、指数は分かっているけど、ケアレスミス、というのは良くあります。

しばらくは「指数」をみたら特に意識して計算ミスのないようにしておくと良いです。

 \(\begin{eqnarray}
-(-2)^3&=&-\{(-2)\times (-2)\times (-2)\}\\
&=&-(-8)\\
&=&8
\end{eqnarray}\)

 \(\begin{eqnarray}
(-2x)^3&=&(-2x)\times (-2x)\times (-2x)\\
&=&-8x^3
\end{eqnarray}\)

メンドウかもしれませんが初めのうちは確認しながらの方が良いですよ。
公立入試でも出てきますが、ミスしたら数点分失うのです。

正の数負の数のかけ算から見直しておいた方が良いです。

⇒ 正の数負の数の乗法と除法の計算ポイントと練習問題

文字式は数学では欠かせない項目

後半で文字式による説明があります。
これは苦手にする人が非常に多い単元項目になりますが、日本語を数学の言葉に置き換える、
例えば「偶数」、「奇数」などの日本語を数学の言葉に置き換える方法などはしっかり覚えておきましょう。

 奇数は\(\,\color{red}{2n-1}\,\)または\(\,\color{red}{2n+1}\,\)です。

⇒ 中学数学で使う文字式の一覧(奇数や偶数などの整数の表し方)

日本語を文字式に変えられないと説明文を書かなければならない問題で解答がかけなくなります。
配点が大きいので気をつけておきたい点ですが、中学1年の時に覚えた日本語を数学の言葉に変える「文字式」がしっかり習得できていれば問題のないところです。

ただ、特別に注意して欲しい項目があります。
これは何度もいっておいて良いと思うので書いておきます。

見落としてはいけない重要項目

それは、「等式の変形」です。

⇒ 等式の変形をはやくするやり方練習問題と解説(中2)式の計算

教科書や問題集では、1ページ程度しかありません。
しかし、私はこの項目を中学2年の数学で、1番大切な項目の1つに指定しています。

答えが出せないとか、処理ができない訳ではないんです。
ただ、要領よく処理する技術をしっかりつけておけば、ずっと使えるものなのでもっと先で差が出やすいです。
高校の数学までひびいてきますので、要領よく処理できる方法を自分なりに習得しておくといいですよ。

高校生のいう「計算が遅い」は計算自体が遅いのではなく、
ここでの処理方法を雑にやっていることから始まって処理の仕方が下手くそな場合が多いです。笑

進級したばかりで学校のオリエンテーションも多く、この単元がテストされる時はそれほどテスト範囲も広くはないので点数は取れると思います。

しかし、もちろん高校受験もですが、高校での数学を苦手にしたくなければこの単元は気を抜けません。

⇒ 同類項とは?式の計算(中学2年)文字式の足し算引き算

足し算引き算だから簡単といっても大切な\(\,1\,\)行があります。
練習問題を解くときにも計算ミスも減らせるように処理方法を意識しておくとテストでもミスは減ってきますよ。

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