群数列の問題はコツさえおさえておけば解き方は普通の数列の問題と変わりません。
考え方とチェックポイントは2つありますが問題の中で見ておきましょう。
問題自体がややこしく見えるので苦手にしている人が多いですが、
群数列が分からないのではなくて、答までの段階を踏んでいないだけだということがはっきりしますよ。

群数列とは

規則性をもって並んだ数が数列で、
数列のあるひとくくりの「群がまた規則性を持って並んでいる数列」を群数列と呼びます。

例えば、1から始まる自然数を

 \( |1|\,,\,|2\,,\,3|\,,\,|3\,,\,4\,,\,5|\,\cdots \)

というように群にして分けた数列のことです。

最初の群を第1群、続いて第2群、第3群、、、と呼びます。
一般的に取りあげる群を第 \(n\) 群といいます。

群数列だけにあてはめる公式などがある訳ではなくて、
数列全般にある定理をその群数列に活用するだけです。

 群を見る、
 各群の中の数列を見る、
 全体を見る、
という解答上では多段階になりますが、数列として難しくはないのでポイントをおさえて問題に取り組めば基本的な知識でも何とかなりますよ。

群数列問題を解くときのチェックポイントとコツ

群数列の問題を解くときのチェックポイントは2つです。

それだけで解けるかというとそうではありませんが、おさえておかないと解答の糸口が見つからないことが多いのでチェックしておいてください。

1つは、各群に含まれている項数です。

上の群数列では各群に含まれている項数は1つずつ増えています。
第 \( n\) 群では \( n\) 項あります。

もう一つは、第 \( n\) 群の初項、または第 \( n-1\) 群の末項です。

第 \(n\) 群の初項が分かれば問題ありませんが、末項の方が分かりやすい場合もあるのです。

結局は第 \(n\) 群の初項を知るためですが、
順序として第 \( n-1\) 群の末項を先に考えるという場面も多いので覚えておきましょう。

この2つをチェックポイントにあげておきますので問題演習でチェックして見てください。
かなり取り組みやすくなっているはずです。

後は一気に答にたどり着くことより、
 「各群の数列がどのような数列か
ということを見れば全体も見えてきます。

問題を解いてみましょう。

群数列の例題その1

あれこれ考えてもムダです。
実際に、問題に対する作業をしてみましょう。

例題1と例題2を踏まえて例題3でまとめてみます。

例題1

 初項が \(\displaystyle a_1=\frac{1}{1}\) の数列

 \( \displaystyle \frac{1}{1}\,,\, \displaystyle \frac{2}{1}\,,\,\displaystyle \frac{1}{2}\,,\, \displaystyle \frac{3}{1}\,,\,\displaystyle \frac{2}{2}\,,\,\displaystyle \frac{1}{3}\,,\, \displaystyle \frac{4}{1}\,,\,\displaystyle \frac{3}{2}\,,\,\displaystyle \frac{2}{3}\,,\,\displaystyle \frac{1}{4}\,,\,\cdots\)

において \(\displaystyle \frac{10}{7}\) は第何項か求めよ。

一見規則性がないように見える数列ですが、

 \( \left|\displaystyle \frac{1}{1} \right| \,,\, \left|\displaystyle \frac{2}{1}\,,\,\displaystyle \frac{1}{2} \right| \,,\, \left|\displaystyle \frac{3}{1}\,,\,\displaystyle \frac{2}{2}\,,\,\displaystyle \frac{1}{3}\right|\,,\, \left|\displaystyle \frac{4}{1}\,,\,\displaystyle \frac{3}{2}\,,\,\displaystyle \frac{2}{3}\,,\,\displaystyle \frac{1}{4}\right|\,,\,\cdots\)

と分けると、| |の中に規則性がある数列ができます。

これが『群数列』です。
| |で元々区切ってあるものもあります。

群数列での基本は、
 各群の初項と末項
 各群の項数
もちろん各群の規則性に着目することです。

| |で区切られた左から第1群、第2群、・・・第 \(n\) 群と呼びます。

この群数列では、

 第 \(n\) 群には、項数が \( n\) 項あり、
 第 \(n\) 群の分母は、

 \( 1\,,\,2\,,\,3\,,\,\cdots \,,\,n\)

分子は逆に

 \( n\,,\,n-1\,,\,\cdots \,,\,2\,,\,1\)

つまり第 \(n\) 群は、

 \( \displaystyle \frac{n}{1} \,,\, \displaystyle \frac{n-1}{2} \,,\, \displaystyle \frac{n-2}{3} \,,\,\cdots \,,\, \displaystyle \frac{3}{n-2} \,,\,\displaystyle \frac{2}{n-1} \,,\,\displaystyle \frac{1}{n} \,,\,\)

となっていて、
第 \(n\) 群の最初の項の分子 \( n\) が第 \( n\) 群の項数ということになります。

では、\(\displaystyle \frac{10}{7}\) は?
ここからは数列が持っている規則性で片がつきます。

分母が「7」なので、その群の中では「7番目の項」
であることからその群の前6項を書き出せば、

 \( \displaystyle \frac{10}{7}\rightarrow \displaystyle \frac{11}{6}\rightarrow \displaystyle \frac{12}{5}\rightarrow \displaystyle \frac{13}{4}\rightarrow \displaystyle \frac{14}{3}\rightarrow \displaystyle \frac{15}{2}\rightarrow \displaystyle \frac{16}{1}\)

これがこの群の初項になるので、第16群にあるということが分かります。

数列ではこの具体的に書き出すという作業は重要です。

規則性を文字で見ると第 \(n\) 群では、
 分子は1ずつ減って分母が1ずつ増えるので、
すべての項が分母と分子を加えると一定の \( n+1\) になっています。

だから \(\displaystyle \frac{10}{7}\) を見た瞬間に第16群であるということは分かるようになりますが、
慣れるまでではなく、
慣れてからも書き出すようにしておく方が適応できる範囲が広がりますよ。

ここまで分かれば後はその第 \( n\) 群の前に何項あるかを数えれば良いだけです。

 第 \(n\) 群には項数が \( n\) 項あるので、
第15群までには、

 \( 1+2+3+\cdots+15=\displaystyle \frac{15}{2}(1+15)=120\)

の項があります。

よって、\(\displaystyle \frac{10}{7}\) は、
第16群の7番目なので、第127項ですね。

第 \( k\) 群の第何項が \(k\) でどう表せるか、
などと難しことを考える前に、
各群の初項と末項、項数、規則性を見てください。

特に着目するところは、各群の初項と末項と項数です。

群数列の例題その2

例題2

 \( |\,2\,|\,,\,|\,5\,,\,8\,|\,,\,|\,11\,,\,14\,,\,17\,|\,,\,|\,20\,\,\,\cdots\)

のように、数列のグループ分けをしておく。
このとき、第6番目のグループに属する数の総和を求めよ。

これは各群が区切られています。
問題は6番目の群の総和なので、書き出しても答えは出そうですが、一般的に求められるようになっておきましょう。

先ず、すぐに分かるのは各群の項数です。

第 \(k\) 群には \( k\) 項あります。

では、\( k-1\) 群までには何項あるかというと、

 \( 1+2+3+\cdots +(k-1)=\displaystyle \frac{1}{2}k(k-1)\)

項あることになります。

第5群までには \( k=6\) として

 \( \displaystyle \frac{6}{2}(6-1)=15\)

の項があるので第 \( 6\) 群の最初の項は全体の数列の第 \( 16\) 項です。

数列 \( 2\,,\,5\,,\,8\,,\,11\,,\cdots\) は
 初項が2,公差が3の等差数列なので、
 全体の数列の一般項は \( 3n-1\) で
第6群の初項となる第16項は \(3\cdot 16-1=47\) とわかります。

つまり、
第6群は「初項が47」で「公差が3」の数列の項数6個の集まり(群)です。

 \( |\,47\,,\,50\,,\,53\,,\,56\,,\,59\,,\,62\,|\)

よって第6番目のグループに属する数の総和は、

 \( S=(47+62)\times \displaystyle \frac{6}{2}=109\times 3=\underline{327}\)

チェックポイントをしっかり見ていけば、『群数列』は難しくはありません!

ただ、この問題ではいざとなれば第6群すべてが書き出せます。
実際の試験ではあがいて良いですよ。笑

群数列の例題その3

例題3

 1から始まる自然数を次のような群に分けるとき、
 第 \(n\) 群に属する自然数の和はいくらか求めよ。

 \( |\,1\,|\,,\,|\,2\,,\,3\,|\,,\,|\,4\,,\,5\,,\,6\,|\,,\,\cdots\)

チェックポイントその1の「項数」です。
各群の項数という意味ですよ。

第1群に1つ、第2群に2つ、、、と増えるので、
第 \( n\) 群には \( n\) 項 あります。

チェックポイントその2は「各群の初項」です。
ここでは、

 \( 1\,,\,2\,,\,4\,,\,7\,,\,\cdots\)

となっているので階差を取れば一般項がでそうです。

階差は

 \( 1\,,\,2\,,\,3\,,\,4\,\cdots\)

なので第 \(n\) 群の初項は

 \( \displaystyle a_n=1+\sum_{k=1}^{n-1} k\\ \\ =1+\displaystyle \frac{1}{2}n(n-1)\\ \\ =\displaystyle \frac{1}{2}n(n-1)+1\)

でも、これって推測ですよね。

第 \( n-1\) 群の末項を考えるとはっきりします。
項数だけを考えると、
第1群から第 \(n-1 \) 群の末項までの項数は

 \( 1+2+3+\cdot+(n-1)=\displaystyle \frac{1}{2}n(n-1)\)

あります。

第 \(n\) 群の初項はその次の項で、
この数列は自然数の数列なので第 \(n\) 群の初項自体が

 \( \displaystyle \frac{1}{2}n(n-1)+1\)

となっています。

つまり、
 第 \( n\) 群は初項を \(\displaystyle \frac{1}{2}n(n-1)+1\) とする公差が1の等差数列で、
 項数 \(n\) の自然数の集まり、
ということです。

和を求めるので、

 \( S=\displaystyle \frac{n}{2}\left\{ 2\left(\displaystyle \frac{1}{2}n(n-1)+1\right)+1(n-1)\right\}\\ \\ =\displaystyle \frac{n}{2}\left\{ n(n-1)+2+(n-1)\right\}\\ \\ =\displaystyle \frac{n}{2}(n^2-n+2+n-1)\\ \\ =\displaystyle \frac{n}{2}(n^2+1)\)

群数列はこのように各群で数列になっているので、
 各群での数列を考える
 その後全体で考える
と段階を踏む必要があります。

この例題は各群の和まででしたが、初項から第 \( n\) 群までの和も出せますよ。

第 \(k\) 群の和が

 \( \displaystyle \frac{k}{2}(k^2+1)=\displaystyle \frac{1}{2}(k^3+k)\)

とおけるのでこの \(k\) が1から \( n\) までの和を計算すれば良いだけです。
ここはシグマ計算のページではないので計算はしません。

少し文字式がややこしい形になっていますがこれが普通です。
簡単なものばかりが出題される訳ではありません。
ここまで来ると「公式にあてはめてすぐに答」などといった問題は少ないですよ。

群数列のチェックポイント2つは忘れないでくださいね。

群数列と組み合わされるのはすべての数列ですが、

⇒ 等差数列の一般項と和

⇒ 等比数列の一般項と和

との組合せが多いです。