中学生であれ、高校生であれ、「かつ」と「または」の意味は知っているとは思いますが、ここで簡単に説明しておきますでの確認しておいて下さい。数学で使う場合と、日常生活での使い方に若干違いがありますので注意しておいて下さい。レストランなどでは数学の理屈が通用しません。


数学の「かつ」,「または」,「,」(カンマ)の使い方

例えば、
\(「 -1\,< \,x\,< 3 」 \)
とは、
\(「 -1\,< \,x かつ 3\,<\, x 」\)

という意味です。
つまり「かつ」とは、「いずれもが成り立つ」といえます。
「交わり」ともいますよね。

一方で、
\( x\,,y が数を表すとき、「 xy\,=\,0 」\)
となるのは、
\( 「 x=0 または y=0 」\)
のときです。

これは、
\( 「 x=0 と y=0 の\color{red}{どちらかが成り立つ}」\)
と言うことです。
「結び」ともいいますね。

ただ、これは「どちらか一方が成立すればよい」ということであり、
両方が成立しなくても良い」ということでもあります。

また、別の言い方をすれば、
少なくとも一方が成立する」ですので、
両方が成立してもよい
ということでもあるのです。

分かりにくいので具体的にいうと、
\( 「 xy\,=\,0 」は「x\,=\,0 または y\,=\,0」 \)
ですが、
\( \color{red}{x か y のどちらか一方が0}であれば成立しています。\)

また、
\( \color{red}{x\,,y の両方が0} であっても成立しています。\)

このように数学の「または」は、

「少なくとも一方が成り立つ」(両方成立してもよい)

ということなので、どちらも同時に成り立つ場合も含むのです。

カンマ「,」はどちらにも使える数学の表記

さて、この「かつ」や「または」は数学でしばしば「 , 」(カンマ)で表現されます。

例えば、
\( 「 x\,<\,-1 \color{red}{または} x\,>\,3 」\)
のことを、
\( 「 x\,<\,-1 \color{red}{,} x\,>\,3 」\)
と書くこともあります。

\( 「 x\,<\,0 \color{red}{かつ} y\,<\,0 ならば x\,+\,y\,<\,0 である。」 \)
を、
\( 「 x\,<\,0 \color{red}{,} y\,<\,0 ならば x\,+\,y\,<\,0 である。」\)
と書いたりまします。

おなじみのところでは、

\(  x^2-2x-3=0 \\
\Leftrightarrow \hspace{5pt}(x+1)(x-3)=0 \\
\Leftrightarrow \hspace{5pt}x\,=\,-1\,,\,3 \)

としていますが、この「,」は、「または」の意味を示しています。

このように、数学の「,」は、「かつ」「または」両方の意味で使えますが、
前後の意味から明らかになっている場合は、
「かつ」や「または」は省略できるのです。

省略できない場合もありますので、どんな場合があるか自分で探してみて下さい。

もう一つ数学の面白いところは、
 「かつ」の否定が「または
であり、
 「または」の否定が「かつ
であること。

これは「命題」において詳しく扱うことにします。
既習の人は復習しておいて下さい。

簡単すぎたけど、詳しくするとものすごく長くなるのでここら辺で終わります。

一言だけおまけとして、一般的な常識と数学との違いをお伝えしておきます。

数学の「または」は常識としては使えない。

ファミリーレストランなどに行くと、
「○○セット」というメニューに「ライスまたはパンを選べます。」
みたいな表記がしてありますよね。

数学での「または」は、「少なくとも一方」だから、
 「どちらを選んでも良い。」
ということなので「両方」という選択肢もあるのですが、
レストランで「ライスとパンを両方」という選択はできないようです。

数学の「または」とレストランでの「または」は違う意味ですので、
社会一般常識では、「あつかましい」と定義されます。

ご注意下さい。

⇒ 集合と論理 命題の真偽と証明および反例

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参考にして下さい。