「相似」は中学2年で勉強した「合同」の発展した内容です。
相似な図形の辺の比を相似比といいますが、相似比が1:1の場合を合同というのです。
内容は相似だけを見ればたいしたことはありませんが1年、2年のときに勉強した内容と合わせて出題されることが多いので、相似だけ見ていればいいということはありません。センター試験でも重要な項目なので今のうちにとことん詰めておいて下さい。
相似の重要性
相似は入試では単独で聞かれることが少ないので1,2年の復習を同時にする必要があります。
基本的なことは相似の条件と性質を覚えておくことです。
これは難しくありません。
2年生のときの合同の方が難しく感じるでしょう。
しかし、相似な図形を見抜いた後に計算が待っています。
辺の長さを求める計算、面積や面積比を求める計算です。
連比や比例式の計算などは復習しておいた方がいいですよ。
これができずにセンター試験で苦労している高校生は山ほどいます。
センター試験のかくれた重要単元は相似です。
相似で使う計算式
相似で活躍するのは連比における関係式なので相似を見つけたら、
相似な図形を書き出して、
関係式を立てる、
クセをつけておくと相似の大半は大丈夫ですが、これがなかなか実行出来ていないようです。
比例式は必要です。
この分野「相似」は、教科書では少ないですが実は非常に多くの定理が存在します。
教科書に出てくるものは1つか2つです。
確かにその一つか2つの定理で何とか答えまでたどり着けるのですが、
知っておくと非常に便利で、答えを簡単に導き出してくれるものがたくさんありますので、
覚えてあなたの知識の引き出しを多くしておくと得点率はあがり非常に有利になれます。
平行線と比に関する問題で中学生が間違えるところは決まっているといってもいいくらいです。
大切なことは相似な図形がどこにあって、
どことどこの比が等しいのか落ち着いて見ることです。
三角形の相似がほとんどなので、見るというより書き出した方が断然分かり易いですね。
学校で相似をやる頃は中学数学のまとめの時期ですので、
じっくりやる時間がなかなか取れないと思います。
しかし、入試では必ずと言っていいほど出題されますので、
効率良く、確実に理解、記憶、利用できるようになっていて欲しいものです。
大学入試におけるセンター試験、共通テストでは必ずといって良いほどからんできます。
それでも点数が取れていない高校生に相似をやり直すようにアドバイスすると一気に得点力が上がります。
それくらい相似は重要な単元なのです。
ちなみに大学入試の問題は、
「中学の図形の知識は当然あるもの」
として作成されるので、
高校で幾何をやり直す前にもう一度中学の「相似な図形」に戻って復習することを強くお勧めしておきます。
円と円周角の関係は、現行課程から3年で本格的に導入されるようになりました。
この項目についてもセンター試験、共通テストまで必ず必要になるところなので、
教科書的な知識にとどまらず、もう少し深く掘り下げて勉強しておくと、利用範囲はものすごく広がります。
相似な図形の基本をきっちり身につけてくことはセンター試験対策にもなります。
当然ですが、高校入試では圧倒的に有利になりますよ。
相似の問題を解くときの基本
「図のように△ABCの辺BCの中点をDとし,辺AB上に点Eをとり,
CAの延長とDEの延長との交点をFとする。
AC=12cm,DE:EF=2:1のとき,FAの長さを求めよ。」
図はありませんが
このような問題は条件や分かることを図に書き込むことが基本中の基本となります。
「解けるかどうかはわからない」
「図だけでも書いてみよう」
それが大切なのです。
この単元は高校数学につながりますので、
発展型を入試の後で高校生になって知ることになります。
だから高校入試の相似の問題は短時間で求めることができる方法もありますので、
教科書だけではなく、少し深めの勉強が良いですね。
ただし、
高校で相似をていねいにやり直すことはありませんので、
自分で復習しておかなければなりません。
もう一度注意しておきますが、高校の幾何の単元に「相似」というものはありません。
中学で必ずやっているものとして発展しますので「後で何とかなる」、というものではありませんよ。
学校では入試まで時間がない時期に習うかもしません。
短時間で飛躍的に伸ばしたいなら
これしかないでしょう。
はっきり言っておきます。
「相似な図形」は受験数学で最も重要な図形単元です。
これを基本としていますから復習は徹底しておきましょう。
中学3年生であつかう図形項目は「相似」と
⇒ 三平方の定理
だけです。
三平方の定理は私立高校では入試に取り上げられるか微妙な時期ですが、
相似とともに公立高校では必ずでますよ。