数学には才能とか、センスが必要と言われたことありませんか?
受験数学にそんなもの必要ありません。高校の数学程度でセンスが必要とかいっている先生がいれば教え方を知らないだけなので気にしなくて良いですよ。
高校入試やセンター数学にコツはあるのか?あります。
計算ミスを減らす簡単な方法の1つ
「=を縦にそろえて計算ミスを減らす」
という方法をお伝えしました。
覚えてますか?
あれである程度の計算ミスは減ると思うのですが、どうでしょう?
あのときは、
「なんでそんなんで計算ミスが減るか?」
という人と
「なるほど!」
と思う人に分かれたようです。
なるほどと考えた方は指導に熱心な学校の先生や塾の先生に多かったようです。
何で?と思う人のために少しだけ説明しておくと、
縦に=を伸ばした方が、確認の距離が近いからです。
計算結果の確認が近い方がしやすい。
例えば、
\(12+23+34+45=35+79=114\)
というのと
\(12+23+34+45\\
=35 + 79\\
=114\)
としたとき、上のやり方は
12+23 や 34+45
の結果が離れていて視線を大きく動かさなければならないのに対し、
下のやり方は、結果が真下にあり、
計算結果の確認が視線を移動させずにできるということなんです。
過度の暗算はしない
そして今回は、=と=の間の計算ミスの減らし方をお伝えしようと思います。
これも簡単。
『暗算しない』
ということです。
もう一度言います。
暗算しないんです。
私は2桁以上の計算は筆算でします。
昔ですが「そろばん」(珠算)も習っていたし、
計算もはやい方ですが、暗算しません。
理由は簡単で、
暗算出来るんだけど計算ミスをしたくないからです。
確かに、暗算した方が計算が速く結果も早くでる場合があります。
それは、絶対に間違えないで、しかも瞬間でできる場合に限ります。
「私は絶対に計算ミスをしない」という人はいいですが、
集中力がほんのちょっと切れてしまったときや、
何気なくミスしてしまうということはあり得るのです。
当然ですが計算が速いからといって数学が得意かといえば、
そうではありません。
数学の問題は計算力を問う事だけではできていないからです。
しかし、簡単な計算は必ず着いてきますのでミスはできるだけ減らすべきですよね。
生徒の鉛筆の動きを見ていると、式が書けているのに鉛筆が止まる生徒がいます。
「何?、なんで止まるの?」と聞くと「計算してる」と暗算してるんです。
暗算で答えを出した方が格好良く見えるのかもしれませんが、
私から見れば、遅いし、余計格好悪い。
しかも計算ミスも多くなる。
もし、大きな問題の(1)(2)(3)の(1)で計算ミスをすると、
(2)(3)はその答えを利用するという問題が多いので、
全ての問題を落とすことになるんですよ。
そんなこと絶対に試験でやってはいけません。
誘導タイプの問題、特にセンター試験では得点がかなり変わってきます。
重要なことはよく分かるでしょう。
回答欄に答えだけ書く高校入試では致命的です。
(大学入試記述本試験だと途中経過を見てくれるので部分点をもらえるかもしれませんが)
いいんです。暗算しても。
でも鉛筆が5秒止まるなら暗算はやめて筆算しようよ、
その方が早いから。
「暗算=計算速い」
というのは間違いとは言えません。
確かに速い人もいます。
(数学が得意かというとそうとは限りません。)
しかし、なんでもかんでも暗算でやろうとすると、
逆に遅くなり、不確実になる場合があるのです。
特に、数学が苦手だという人にはです。
時間が足りないのは計算が遅いからではない
「暗算ではやく計算しないと試験時間が足りない」
という人がいます。
私は過度の暗算をしません。
脳の活性も衰えて来る年ですが、
普通の高校生よりも早く答を出すことができます。
なぜかというと、計算速度ではなく違う所で時間を稼いでいるのです。
それは、問題を見て考えない。
いや、 考えなくてすむ方法で勉強しているといった方が良いかもしれません。
どういう事かというと、
問題を見てすぐに解法が分かる問題に、時間がかかりますか?
ということです。
中学数学向けの記事ですが、
⇒ 中学の図形証明問題(合同・相似)の解き方と証明の書き方ポイント
数学の用語をきちんと理解していれば、
問題作成者の隠したヒントがすぐに見抜けます。
前回の例では「円周上の点とあれば、円周角を思い出す」と説明しましたが、
円周上に4点があれば、もっと他にも思い出すことがあります。
例えば、
「対角の和が180°となる」や最終的には「対角線を引いてトレミーの定理を利用する」など、
隠されたヒントを利用し、利用出来る限りの定理を引っ張り出しておくのです。
(センター試験では別の重要なことがあります。)
そして、問題にあわせて利用する知識を選ぶ。
普段からその練習をしているから時間がかからず計算ミスで失点することが少なくなるのです。
例えば、中学生でも高校生でも、
「平行四辺形」と問題にさりげなく与えられたとき、4つのことを思い出せますか?
・二組の対辺が平行
・二組の対辺が等しい
・二組の対角が等しい
・対角線が各々の中点で交わる
です。
逆に「平行四辺形であることを証明せよ」とあれば、5つのことを思い出さなければなりません。上の4つに加えて
・一組の対辺が平行で等しい
です。
普段からこういうことを思い出す勉強をしていると、試験の時に時間が足りない、問題を見て考える時間が足りない、などといったことは無くなります。
数学は、
「分かるまで考えることが大切」
という人がいます。
塾があります。
先生がいます。
でも、私は違うんです。
知らないこととわからないことは違う。
知らないことをいくら考えてもいつまでも出てこない。
知らないことを減らしておくことが勉強。
先ずは答を横に置いて、覚えるべきことを覚えよう!
「数学的思考」というものは世の中に存在していないといわれています。
つまり、数学特有の考え方というものは無い、ということです。
それは、数学独特の知識は存在するけど、考え方まで数学的に考える方法など無いということ。
(数学のように論理的に考える、というのとはちょっと意味が違います。)
もっと簡単にいうと、誰でも数学の問題が解けるようになるということです。
数学に才能が必要だと考えている人、考え直して下さい。
英語で主語がIのときbe動詞は現在形ならamです。
と答えるのと同じことが数学にもいえるのです。
数学に才能、センスは必要無い
数学に才能は必要ありません。
受験数学に関しては断言していいと思います。
この問題(数学用語に隠されたヒント)にはこの知識を利用する、
というのを覚えてしまえば、誰にでも解けるようになるのです。
ただ、それを意識して勉強している人が少ないということです。
私が生徒の成績を良くすることができるのは、私に数学の才能があるからではありません。
断言してもいい。私に数学の才能などは無い。(威張ることでは無いけども(^^;))
数学の知識の引っ張り出し方を知れば、
問題が解けるようになることを知っていて、
その方法を常に伝えているからだけです。
その知識をカードにしたものが「覚え太郎」「超え太郎」なのです。
カードでできないことはいくつかあります。
計算ミスを減らす方法もそうです。
問題を解くときに自分でやらなければならないこともそうです。
文章題で重要なことも同様です。
でも、カードの知識以外に必要な基本はそんなに多くありません。
最初からいっている通り「知識の量」と「知識の使い方」の両方をマスターすれば、数学の得点力はいくらでものびます。
中学生のうちに「知識の使い方」を少しでもマスターすれば、
高校に入れば後は「知識の量」を増やすだけです。
何度も読んで、「知識の使い方」マスターして下さい。
「知識の量」は自分で増やすしかありません。
英単語を覚えるのと同じことですから。
あなたの数学の知識は万全ですか?
どこが抜け落ちているか自分で知っていますか?
時間に余裕はありますか?
時間をかけずに、自分の不足している知識を補えて、さらに詳しい知識を手に入れることができる。
そんな便利なものがあるとすれば、、、、?
(またもやさりげなく宣伝?)
入試で差がつきやすい1番の科目は数学です。
その数学で差をつけるか?
差をつけられるか?
それはあなた次第です。
問題を読んで悩む時間を減らし、暗算せずに確実に計算する。
今回はそれをお伝えしたかったのです。
できる問題を、分かっている問題を落とすというのは、本当に馬鹿らしいです。
計算ミスはその最たるもの。できるだけ(絶対とは言えない)計算ミスはしないようにしましょう。
計算ミスで落とす点数といいのは、数点ではすまないですよ。
入試では合否を分けます。
今のうちから、大学入試を意識する気持ちが持てるなら、
早めに対策しておくと、試験の結果も全然違うものとなりますよ。
受験の数学に必要なもの、それは、決して才能ではありません。