中学数学の図形の山場「三角形と四角形」です。
この単元のある項目の確認をすると、数学を苦手にしているかどうかが分かります。
用語の山積み分野なので、数学の基礎になる単語を覚える気があるかないかで学校のテストでも、入試でも得点で大きく差がつく所なのです。

三角形と四角形の特長

この単元で一番の特長は、「定義」「定理」という言葉が加わることです。

今までも数学の定義や定理はすでに使っています。
しかし、
定義とは?
定理とは?
と改めて用語が出ていることで約束ごとが増えます。

その情報量が急激に(中学数学にしては)増えるので、
今までののんびりペースでは追い使いな人がたくさん出てくる単元となるのです。

逆に、用語を覚えて、基本作業をすればそれほどむずかしくもないので、
英単語と同じように覚える時間を作った方が成績アップは早いです。
これは数学全体に言えることですよね。

教科書の範囲で見ればたいしたこと無いように見えますが覚えられていません。
その気になれば大した時間はかからないので時間を作って覚えるようにしましょう。

教科書以上にもっと知っておくと便利な定理や公式がありますので、
余裕があればいっそのこと覚えておくと強いです。

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この分野をきっちりおさえた中学生は、数学が苦手だった人でも図形だけは高得点という人が多いので、少し数学が好きになれる所でもあります。
まわりが点数を落とすところで得点アップできるので、差は大きいです。

三角形と四角形単元のポイント

ここでのポイントは1つです。

 定義と定理を覚えて図の中から見つけ出し、図の中に書き込む

それだけです。

簡単でしょう?
でも、実際はやっていないのです。

正三角形って知ってますよね?

では、
「正三角形の定義は?」
覚えてますか?はっきりと答えられますか?

「3つの角がすべて60度」
それは定理です。
「3辺が等しい三角形を正三角形という。」
これが定義ですよ。

定義が先ですが、どちらも覚えておかなければなりません。
なぜなら、入試の問題は定義や定理は覚えていることを前提につくられるからです。

ただし、定義そのものを問われて、答える問題は少ないです。

「サインの定義を書け。」
これはある年の東京大学の入試問題の一部ですが、
滅多にあることではありません。笑

忘れがちな定義や定理

ひし形は平行四辺形です。
長方形も平行四辺形です。

分かってますか?

1つ質問します。

「四角形が平行四辺形になる条件を5つ書いて下さい。」

これはできる、できないの問題ではありません。
知っているか(覚えているか)、知らない(忘れている)かです。

知っているといっても書き出せなければ知らないのと同じですよ。
見たことあるけど忘れた、それは入試では知らないことと同じなのです。

入試で「忘れた」、は致命的なのです。
とにかく点数にならないですから。

難しくて理解できないとかそういうレベルの話ではありません。
覚えようと思えば誰でも覚えることができることです。

つまりは覚える気があるかどうかということですね。
あなたにはできることなのですが、やらないのです。
部活もあるのに、宿題が多いから覚える時間が作れない、というのも大きな原因かもしれません。

普通の学校や塾ではあまり数学の単語テストってのはやらないみたいですから仕方ないのでしょう。
ほんの少しでいいので数学の単語を覚える時間は作りましょう。

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短時間で覚えることができる日本で唯一の教材です。

図形問題のワンポイント

それから、図を書く作業は必ずやりましょうね。
人間の頭の中で考えるのと、見ながら考えるのとでは理解するスピードは全く違うといってもいいほどです。

数学の、特に図形の成績を1番左右するのは、図を書くか書かないか、だといって良いです。
数学が苦手な人はこれだけでもやってみると必ず変わります。

自分で図を書いた方が問題の意味も分かってきますが、
与えられた図でもいいので条件を書き込んで見てください。

単語を覚えている状態であれば、
解答の進み具合が今までとは全く違うことに気がつくと思いますよ。

この単元も証明が絡んできますので、
定義や定理を知らなければ結論が導き出せません。

覚えることが多いですが、二等辺三角形、正三角形、平行四辺形などの定義や定理ぐらいは、確実に覚えておきましょう。

円周角は新課程になり3年で相似の後半、
三平方の定理の前に移行されましたが、
2年のこの分野でも軽く触れているところもあります。
受験前に軽くやって済ませられる項目ではない、と判断しているからです。

一気に覚える事が増えて、今までと違った感じがする「三角形と四角形」ですが、
基本用語を覚えて、作業する、
という数学の基本を身につけるにはいい単元です。

具体的な問題解説は別にすることになると思いますが、

⇒ 中学2年 平行と合同と証明の書き方ポイントまとめ

この分野とともに踏ん張りどころですのでがんばりましょう。