文字が3つある場合の比の求め方のポイントです。
3つの文字がある場合は連立されていることが多いので連立方程式の処理と同様に変形しても良いのですが、
工夫することで見通しが良くなることがあります。
空間ベクトルの方程式でも良く使う方法なので復習しておきます。

連比の意味と処理ポイント

連比とは
\(\hspace{4pt}a:b:c\,=\,x:y:x\)
これは
\(\hspace{4pt}\displaystyle \frac{x}{a}=\frac{y}{b}=\frac{z}{c}\)
を意味しています。
このとき「\(\,a:b:c\,\)と\(\,x:y:z\,\)の連比が等しい。」といいます。

比例式\(\,a:b\,=\,x:y\,\)が、分数式\(\displaystyle \,\frac{x}{a}=\frac{y}{b}\)となることと同じ、
だと考えておきましょう。

連比の基本的な問題


【問題】
\(\hspace{4pt}x\,,\,y\,,\,z\,\)が次の式をみたすとき、\(\,x:y:z\,\)を求めよ。
\(\hspace{10pt}\displaystyle \frac{x+2y}{3}=\frac{y+3z}{4}=\frac{z+5x}{5}\)

連立方程式なので解が求まるのではないか?
と思うかもしれませんが解は無数にあります。

なので連比でしか求まりません。

連立方程式の解き方に持ち込む場合

与えられた方程式
\(\hspace{10pt}\displaystyle \frac{x+2y}{3}=\frac{y+3z}{4}=\frac{z+5x}{5}\)
これを2つの文字で整理し、
例えば\(\,x\,,\,y\,\)について整理し直すと
 \(\begin{cases}
\hspace{4pt} 4(x+2y)=3(y+3z)\\
\hspace{4pt} 5(y+3z)=4(z+5x)
\end{cases}\)
から
 \(\begin{cases}
\hspace{4pt} 4x+5y=9z\\
\hspace{4pt} 20x-5y=11z
\end{cases}\)
これを\(\,x\,,\,y\,\)について求めて連比を求めることは出来ます。

しかし、もっと見通しが良い方法があります。
分数式でも使えますが連比のときはさらに有効です。

連比の処理ポイント

先に言っておくと
\(\hspace{4pt}\displaystyle \frac{x}{a}=\frac{y}{b}=\frac{z}{c}\)
のような形を見たら比の値を\(\,t\,\)と見て
\(\hspace{4pt}x=at\,,\,y=bt\,,\,z=ct\)
と書き換えておくことがポイントで後が処理しやすいです。

\(\hspace{10pt}\displaystyle \frac{x+2y}{3}=\frac{y+3z}{4}=\frac{z+5x}{5}=\color{red}{t}\)
とおくと
 \( \begin{cases}
\hspace{4pt} x+2y=3t\\
\hspace{4pt} y+3z=4t\hspace{10pt}・・・\,①\\
\hspace{4pt} z+5x=5t
\end{cases}\)
これを解くと
\(\hspace{4pt}\displaystyle x=\frac{25}{31}\,\color{red}{t}\,,\,y=\frac{34}{31}\,\color{red}{t}\,,\,z=\frac{30}{31}\,\color{red}{t}\)
よって
\(\hspace{10pt}x:y:z=\underline{ 25:34:30 }\)

\(\,①\,\)を解くときの方法は普通に連立方程式を解く要領で良いですが、
両辺をすべて加え
\(\hspace{10pt}6x+3y+4z=12t\)
とするとこで処理しやすくなることが多いです。
ここでは少し見にくいですが、
\(\,x\,,\,y\,,\,z\,\)の係数が\(\,1\,\)の文字を代入していくと順次求める事が出来ます。

または\(\,①\,\)の見方を変えて
 \( \begin{cases}
\hspace{6pt} x+2y\hspace{22pt}=3t\\
\hspace{4pt} \hspace{24pt}y+3z\,=4t\hspace{10pt}・・・\,①\\
\hspace{4pt} 5x\hspace{18pt}+\hspace{6pt}z=5t
\end{cases}\)
とするとどの2つの文字を消去するか判断しやすくなります。

例えば第二方程式を両辺\(\,2\,\)倍して\(\,y\,\)を消去すると、
\(\,z\,\)の係数は\(\,6\,\)になるので第三方程式を\(\,6\,\)倍すれば\(\,z\,\)も消えます。

やってみてください。
おおよその連比は綺麗に計算できることが多いことに気がつくと思います。

⇒ 比例式および連比を利用して値を求める解き方

空間での直線問題では当たり前に活躍します。