指数関数を含んでいる分数型2項間漸化式の変形(例題4)

2項間漸化式ですが、nの指数関数を係数に持ち、漸化式が分数の形を取っているタイプです。
分数型は逆数を取ると上手くいくことがありますが、果たしてどうでしょう。
ここでは漸化式のタイプというより、漸化式を自分の解けるタイプに変形することを目的にしましょう。

例題4

数列 \{a_n\}
 a_1=1\hspace{7pt},\hspace{7pt}a_{n+1}=\dfrac{a_n}{1+2^{n-1}a_n}\hspace{7pt}(n\geqq 1)
によって定められる。
 数列 \{a_n\} の一般項を求めよ。

右辺の分子が単項式、分母が多項式なので逆数を取ると上手くいくことがありました。
実は、これも同じです。

ただね、やりもしないで難しいという人いるじゃないですか?
まあ、普通は誘導がつくから良いんですけど、
「試しにやってみるか」
これって数学には大切なことですよ。

与えられた漸化式
 a_{n+1}=\dfrac{a_n}{1+2^{n-1}a_n}
の両辺の逆数をとって見ると
 \dfrac{1}{a_{n+1}}=\dfrac{1+2^{n-1}a_n}{a_n}\\ \\  \hspace{5pt} \Leftrightarrow \hspace{5pt} \dfrac{1}{a_{n+1}}=\dfrac{1}{a_n}+2^{n-1}
これって見たことありませんか?

 b_n=\dfrac{1}{a_n}
とおくと
 b_{n+1}=\dfrac{1}{a_{n+1}}
なので漸化式は、
 b_{n+1}=b_n+2^{n-1}\\ \\  \hspace{5pt} \Leftrightarrow \hspace{5pt} b_{n+1}-b_n=2^{n-1}

やってみるとおなじみの階差数列になりました。

ということで計算処理します。
 b_{n+1}-b_n=2^{n-1}
から n\geqq 2 において
 \displaystyle b_n=b_1+\sum_{k=1}^{n-1}2^{k-1}\\ \\  =\dfrac{1}{a_1}+\dfrac{1(2^{n-1}-1)}{2-1}\\ \\  =1+2^{n-1}-1=2^{n-1}
これは n=1 のときも成り立つので、
 b_n=2^{n-1}\hspace{7pt}(n\geqq 1)

このことから
 a_n=\dfrac{1}{b_n}=\underline{\dfrac{1}{2^{n-1}}}\hspace{7pt}(n\geqq 1)

階差数列について注意することや公式はすでに十分だと思います。
ちょっと公式使わず原点に戻ってやってみましょう。

 \dfrac{1}{a_{n+1}}=\dfrac{1}{a_n}+2^{n-1}
からいってみましょう。

 \dfrac{1}{a_{n+1}}=\dfrac{1}{a_n}+2^{n-1}
を順次入れていくと
 \dfrac{1}{a_n}=\underline{\,\dfrac{1}{a_{n-1}}\,}\hspace{7pt}+2^{n-2}
  =\underline{\underline{\,\dfrac{1}{a_{n-2}}}+2^{n-3}\,}\hspace{7pt}+2^{n-2}\\ \\  =\underline{\underline{\,\dfrac{1}{a_{n-3}}+2^{n-4}\,}}\hspace{7pt}+2^{n-3}+2^{n-2}\\ \\  =\cdots\\ \\  =\dfrac{1}{a_1}+(2^0+2^1+\cdots +2^{n-3}+2^{n-2})\\ \\  =1+\dfrac{2^{n-1}-1}{2-1}=2^{n-1}
となっているということです。

次のようにすることもできます。
 \dfrac{1}{a_n}-\dfrac{1}{a_{n-1}}\hspace{10pt}=2^{n-2}\\ \\  \dfrac{1}{a_{n-1}}-\dfrac{1}{a_{n-2}}=2^{n-3}\\ \\  \dfrac{1}{a_{n-2}}-\dfrac{1}{a_{n-3}}=2^{n-4}\\ \\  \cdots \\ \\  \dfrac{1}{a_{3}}\hspace{7pt}-\hspace{7pt}\dfrac{1}{a_{2}}\hspace{7pt}=2^{1}\\ \\  \dfrac{1}{a_{2}}\hspace{7pt}-\hspace{7pt}\dfrac{1}{a_{1}}\hspace{7pt}=2^{0}
この両辺をすべて足すと
 \dfrac{1}{a_n}-\dfrac{1}{a_1}=2^{n-2}+2^{n-1}+\cdots +2^1+2^0\\ \\  \hspace{5pt} \Leftrightarrow \hspace{5pt} \dfrac{1}{a_n}=\dfrac{1}{a_1}+2^{n-2}+2^{n-1}+\cdots +2^1+2^0\\ \\  \hspace{5pt} \Leftrightarrow \hspace{5pt} \dfrac{1}{a_n}=1+(2^{n-1}-1)=2^{n-1}
  \therefore \hspace{7pt} a_n=\dfrac{1}{2^{n-1}}

どれも階差数列の利用ですので公式ばかりでなくても良いですよ。

ここまで理解できたらもう一度もどってみると良いかもしれませんね。

⇒ 漸化式の一般項の求め方(階差数列、分数、累乗などのパターン)

きっと今までと漸化式が違って見えているのではないでしょうか。

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