証明が苦手な人が多いですが、中でも整数と論証項目の証明についての方法です。
倍数の見つけ方の再確認と類別という手法といろいろな証明方法の紹介をしますので参考にして下さい。
整数は単純な数のようで奥が深く証明は難しいですが、6の倍数になる証明はできるようになっておいた方が良いですね。


整数の範囲で割り切れる証明

抽象的な説明は余計ややこしくするので、
具体的な例題で説明してみます。

例題
任意の整数 \( n\) に対し、
 \(2n^3+3n^2+n\)
は6で割り切れることを示せ。

この問題の証明方法は、いろいろ考えられますが

「6で割り切れる」⇔「6の倍数」

を証明すればいいわけですよね。

倍数の見分け方の復習

6の倍数とは、「2の倍数かつ3の倍数」のことです。

他にも倍数の見分け方を少し示しておきましょう。

2の倍数:一の位が偶数
例 \( 12358649758\) → 8 で2の倍数

3の倍数:各位(桁)の数の和が3の倍数
例 \( 123975\) → \( 1+2+3+9+7+5=\color{blue}{ 27}\) で3の倍数

4の倍数:下二桁が4の倍数
例 \( 3548123924\) → 24 で4の倍数

5の倍数:一の位が0か5
例 \( 35481239365\) → 5 で5の倍数

8の倍数:下三桁が8の倍数
例 \( 35481239248\) → 248 で8の倍数

9の倍数:各位(桁)の数の和が9の倍数
例 \( 123975\) → \( 1+2+3+9+7+5=\color{blue}{ 27}\) で9の倍数

(7の倍数や11の倍数の見分け方もありますがややこしいので省略します)

つまり、

 \( 2n^3+3n^2+n\\ \\
=n(2n^2+3n+1)\\ \\
=n(n+1)(2n+1)\)

と因数分解し、「2の倍数かつ3の倍数」を示せば良いのです。

 \(\color{red}{ n\,(n+1)}\) の部分は連続2整数なので、
どちらかは2の倍数(偶数)です。

だからどこかに3の倍数である因数があるはずなのですが見極めにくいです。

類別とは

ここは確実に、\(n\) を3で「類別」しましょう。

類別とはある数で割った「余りで場合分け」することです

ここでは3で割ったあまりで場合分けします。

 \(m\) を整数として、
 \(n=\color{red}{ 3m-1}\) (3で割って2余る数)
 \(n=\color{green}{ 3m}\) (3で割り切れる数)
 \(n=\color{blue}{ 3m+1}\) (3で割って1余る数)

この3通りですべての整数が表せます。
例えば整数の1から順に、

 1:3で割って1余る数 (\(n=\color{blue}{ 3m+1}\))
 2:3で割って2余る数 (\(n=\color{red}{ 3m-1}\))
 3:3で割りきれる数 (\(n=\color{green}{ 3m}\))
 4:3で割って1余る数 (\(n=\color{blue}{ 3m+1}\))
 5:3で割って2余る数 (\(n=\color{red}{ 3m-1}\))
 6:3で割りきれる数 (\(n=\color{green}{ 3m}\))


と続きます。
(「2余る数」は「-1余る数」としています。)

類別の方法は \(3m\,,\,3m+1\,,\,3m\color{red}{ +2}\) としても良いですよ。

上の類別は前後 ( \(n=3m-1\) と \(n=3m+1\) ) とで消し合うことが多いので、
余りを小さく表し計算が楽になるようにしているだけです。

証明方法は1つではない

では証明してみましょう。

証明する式は、
「因数分解してくれ」
と言っているように見えますよね。w

証明)
 \( P(n)=2n^3+3n^2+n\) とする。

 \( P(n)=n(n+1)(2n+1)\) と因数分解が可能で
 \(n(n+1)\) は2連続整数であるから \(P(n)\) は偶数である。

さらに、
 ⅰ) \(n=3m-1\) のとき

 \( P(3m-1)=(3m-1)(3m)(6m-1)\)

 ⅱ) \(n=3m\) のとき

 \( P(3m)=(3m)(3m+1)(6m+1)\)

ⅲ) \(n=3m+1\) のとき

 \( P(3m+1) \\ \\
=(3m+1)(3m+2)(6m+3) \\ \\
=3(3m+1)(3m+2)(2m+1)\)

でありこれらはすべて3の倍数である。
以上のことから
 \(2n^3+3n^2+n\) は6の倍数である
ことが証明された。(証明終わり)

他にも教科書では内容がほとんどありませんが
合同式」を使った証明もあります。

数学ⅡBになりますが、
数列であつかう「数学的帰納法」という手もあります。

⇒ 数学的帰納法とは?等式の証明の例題と解答の流れ

整数や自然数の証明は「これ」と決まっているわけではありません。

自分の得意な方法を作っておくか、
いろいろな証明が出来るように引き出しを増やしておくかです。

もちろん後者の方が成績は安定しますよね。

類別しない別解もあります。

3連続整数は6の倍数になるという事実を知っていれば、

 \( P(n)= 2n^3+3n^2+n\\ \\
= (n^3+3n^2+2n) + (n^3-n)\\ \\
= n(n+1)(n+2) + n(n+1)(n-1)\)

と変形が出来、
どちらの項も3連続整数で、
因数のどれかは偶数でもあり3の倍数もあるので、
6の倍数であるという証明は出来るのですが、、、

技巧的過ぎでしょうか?

まとめ

整数の論証をこれまでいくつか見てみました。
小学校のころからなじみのある整数ですが奥が深いですよね。

整数という単元は新しく設けられた単元となっています。
センター試験、共通テストでは選択になります。
しかし、「整数」という言葉に関する問題は随分以前からあったのです。

⇒ 整数の証明問題 必要条件と十分条件の違いと見分け方

「選択だから」と無視するのはやめましょう。w